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リラックス効果がゾーンへと導く!紅茶と集中力の知られざる関係性

7/13(木) 12:10配信

@DIME

◆紅茶の効果を検証した品川女子学院の取り組み

勉強、仕事など前向きに頑張る人を紅茶でサポートする、リプトンの新施策「リプトン ポジティブアクション」の発表会にて、紅茶と集中力の関わりで興味深い検証結果が公開された。

紅茶の飲用が集中力に与える影響を調べるために、「日本紅茶協会 紅茶と健康事務局」が品川女子学院の協力のもと、JINSが展開するメガネ型ウエラブルデバイス「JINS MEME」と同社が提供する集中力を計測する専用アプリ「JINS MEME OFFICE 」を活用して、脳神経外科医の菅原道仁氏監修のもと、紅茶による集中力の変化による実験を実施した。

中学2年~高校2年の生徒29名を対象に「JINS MEME」を使って2回に渡りジグソーパズルに取り組み集中力を計測。1回目は何も飲用せずにパズルを行い、その後グループを2つに分けA群は紅茶、B群は水を引用し、各飲料の成分が体内に吸収されるまでに要する時間である30分間の休憩をはさんだ後に2回目のジグソーパズルを30分間実施。この2回のパズルの時間を比較した。この結果、紅茶を飲用した群がパズル2回目では深い集中時間が42.1%上がり、水を飲んだ群は47.3%下がった。

「JINS MEMEは眼の動きを逐一追って調べるデバイスで、集中しているとまばたきの回数が減るので目の動きが少なくなる。まばたきの回数とリズムがゾーンに入っていると一定のリズムになる。

実験結果は興味深いデータとなっており、現時点で私が考えている紅茶の有用な成分として、L-テアニンと香りが関わっているのではないか。オランダの研究者が44人の若者を被験者として行った実験で、紅茶を飲んで20~70分経過した後にさまざまな作業を並行して行ったところ、作業の正確さが紅茶を飲まなかった群より飲んだ群の方が高いという結果を得て、紅茶は精神的に良い効果があるとデータを出している。

香りについては、嗅神経は極めて鋭敏な神経で、脳そのものから分岐しており、匂いは直接、視床下部、視床に通じて心身に働きかける。紅茶の香りはほっとするイメージをお持ちだと思うが、その香りが心身に良い影響を与えたのではないかと現時点では推測している。まだデータ数では多くないので、引き続き研究する機会があればと思っているが、紅茶と集中力の関係はさらなる研究でわかってくるのではないか」(菅原先生)

品川女子学院では実験だけではなく、生徒たちに課題を設定。1日ごとに紅茶の濃度を変えて集中力にどう影響するかの実験したケースでは、相関性はこのグループでは見られなかったものの、紅茶は濃ければいいというものではなく、適切な濃さでおいしく飲むのがいいという結論に。

別のグループは紅茶を飲んだ後にどのような行動を取ると集中力が上がるかを実験。紅茶を飲んだあと日替わりで、何もしない、もも上げをする、基礎英語を聞く、音楽を聴く、座禅をするという行動のあとジグソーパズルをして集中力を測定。一番集中力が上がったのがもも上げ、つまり運動した後。紅茶の飲用と運動が効果を生み出すのではないかとの可能性を生徒が導き出した。また、深い集中に着目すると音楽鑑賞が効果を発揮するという結果を得た。

飲用するコップの色で集中力に変化があるかを実験したグループも。赤、青、緑、白の4色のコップに1日ごとに違う色のコップで紅茶を飲んだ結果、個人差はあったが、青いコップで飲んだときは集中力が高くなる傾向があり、緑は集中時間が短くなった。

◆深い集中力を高めるには、ほどよい緊張とリラックスの状況が最適

集中力を高めるためには、どうしたら効果的か、今回の実験内容を検証した菅原先生はこう話す。

「我々が日々触れている情報量が多すぎることで脳の疲れが起こっている。2000年の情報量は62億ギガバイト、2013年は4.4兆ギガバイトと、10年ちょっとで700倍に膨れ上がっている。2020年には44兆ギガバイトと言われており、情報の渦に身を埋めている状況で、注意力が散漫になり、集中できない環境になっている。

プロ野球の神様とも言われた川上哲治氏の「ボールが止まって見えた」のエピソードは有名だが、このような時間の感覚がなくなる状態を「フロー状態」や「ゾーンに入る」と言う。ミハイ・チクセントミハイが提唱した概念で、右脳と左脳が効率よく働き、周囲で起きていることをシャットアウトしている状態を指す。

ゾーンに入ると深い集中力になるが、リラックスだけではなく少しの緊張感がないとフロー状態にならない。ストレスが皆無になったら老化する一方となり、適度なストレスが非常に重要。適度なストレスがありかつリラックスできた状態がフロー状態となる。これはヤーキーズ・ドットソンの法則といわれるもので、学習するためには適度な負荷がないと学習効果が上がらないという法則。しかし緊張、ストレスが多くなってきてしまうとやる気、パフォーマンスが落ちるというのはみなさんも経験したことがあると思う。深い集中とは緊張感もありつつリラックスをするという複雑な状況に身を置くことが大事になってくる」

菅原先生による日常で使える、集中を高めるポイントを紹介しよう。

(1)邪魔するものをなくす

人間は誘惑に弱い生き物なので、情報の渦に巻き込まれないように情報をシャットアウトする。邪魔するものをなくす、周りに何もない空間を作るという環境作りが大事。

(2)楽しくやる

嫌々やるのではなく、ウソでもいいから楽しいと思いながら取り組む。記憶の中枢である海馬は感情の中枢に影響されるので、例えばいつも作業しているデスクが楽しいと思うか、嫌だなと思うかで集中力が違ってくる。

これはアンカリング効果と言われるもので、場所によって記憶や感情を呼び覚ますというもの。自宅のソファに座るとリラックスすると感じるのもアンカリング効果。不眠症の人がベッドに入ると目がさえてしまう場合、ベッドが眠れない場所だと条件付けされてしまっているからだという。場所と記憶はセットになっているので、集中できる、楽しくできるというのは場所の影響もある。やる気のない仕事でも楽しいと思いこむことが有効。

(3)目的、目標を持つ

目的、目標をしっかり持つと集中できる。ゴールが見えないと邪魔が入る以上に集中できない状況になる。締め切り日がある場合は集中力が増すように、目的、目標をしっかりと定めると集中力が上がる。

【AJの読み】集中したいときの飲み物はコーヒーだと思っていたが……

コーヒー派の自分にとっては、集中力を高めるときはコーヒーだと思いこんでいたが、リラックスするイメージの紅茶が集中力を高めるとは意外だった。菅原先生の集中力を高めるコツはすぐに実践できるものばかり。誘惑に負けてばかりいる人はぜひ試してほしい。

毎日原稿に追われている自分は、深い集中に入りやすい方だと思っているが、確かに原稿の締め切りがなければ、この集中力は生まれないだろう。今回の原稿を脱稿した後もあと3本分の原稿が残っているので、アイスティーを飲みながら集中するとしようか……。

文/阿部 純子

@DIME編集部

最終更新:7/13(木) 12:10
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