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下げても買いの積立投資家 手に汗握らず、長期で成果

7/14(金) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 前回の「『長期』って何年? 答えられたら長期投資じゃない」では長期投資の本質について学ぶなかで、経済成長の糧となる長期投資マネーにとっては、たっぷり時間を与えれば与えるほど果実は大きく育つ、という「時間の有効性」をお伝えしました。言い換えれば資産育成には長い時間が必要であり、その実現のためには投資の継続こそが成功の肝なのです。
 ところが、これがけっこう簡単ではないのです。筆者を含め、多くの意志薄弱な人にとって投資を続けることは、自らの感情との壮絶な闘いだとさえ言えます。今回は「積み立て」がテーマですが、結論を先に述べるなら、私たち生活者にとって積立投資は、長期投資を続ける上で絶大なる効能を備えているのです。
 これからヤングな皆さんに実践してほしい積み立てとは、専門的に言えば「定時定額累積投資」と呼ばれる行動です。すなわち一定のリズムで一定の金額を積み上げていく手法で、具体的には毎月同じ金額を欠かさず投資に振り向けるということです。

■価格に一喜一憂するなという理由

 ここで少したとえ話をしてみましょう。前回このコラムを読んでくださったヤング諸氏は、きっと長期投資の意義に得心してくれたはずです。早速、これまで気合を入れてためこんできた100万円を、まっとうな長期投資を行う投資信託に一括投資したとします。「ついに虎の子の100万円を、経済活動の担い手としてマーケットに働きに出したぞ!」と心の中では納得していても、やっぱりその後の値動きが気になって仕方ありません。
 そこで買った投信の基準価額の動きをパソコンで見てみると、「わあ、下がってる!」。自分が買う前まではずっと上がっていたのに、自分が買った途端になんで下がるんだ……とぼやきつつも動揺が隠せません。ちょうど折あしく短期的な相場変動の時期で、1カ月後にはあなたの買値から1割も下がってしまいました。手のひらに嫌な汗をかき、このまま下がり続ける恐怖心に耐えられなくなったあなたは、「これ以上損したくない……」と思わず全額解約してしまい、あっという間に10万円もの実損を被ってしまいました。
 ところがさらに1カ月後、その投信の基準価額はあなたの買値まで回復していました(こういうことは実際にもあります)。後悔先に立たず。それを見てしまったあなたは悔しくてヤケ酒を飲み、さらに散財してしまい、まさに泣きっ面に蜂です(涙)。
 ……こんな笑えないようなケースを想定してみましたが、もしあなたがこの間の値動きに反応していなければ損益はゼロでしたし、解約した時点で逆に100万円を追加投資していたならば、それから1カ月後には損益は10万円のプラスになっていたのです。つまりあなたの行動いかんで結果は雲泥の差。相場の日々の値動きを当てることは決してできません。だからこそ、それに心乱され、翻弄されてはいけないのです。
 なけなしの100万円を一気に投じれば、値動きが気になってドキドキ、ハラハラしてしまうものですが、毎月の給料から1万円、2万円といった無理のない金額を出して投資を続けていくことは、手に汗握らず、誰でもできることです。

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最終更新:7/14(金) 7:47
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