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「体重を減らす微生物群」のつくり方、米研究チームが発見

7/14(金) 19:31配信

WIRED.jp

胃バイパス手術を受けた患者の消化管内では、術前とまったく異なるマイクロバイオームが発達し、体重減少を促進する微生物が優勢になることがわかった。この善玉菌を“移植”できれば、手術なしでも肥満治療が可能になるかもしれない。そのメカニズムに迫った。

脂肪をガマンするよりも...食生活にも「多様性」が必要だ

体重を減らしたいなら、専用アプリを試すのもいい。なにしろ、選択肢は無数にある。「Fitbit」(フィットビット)のようなデヴァイスから万歩計、食事記録、カロリー計算──。こうしたデジタルツールを武器に肥満と闘う人は、ますます増えている。

だが米国では、肥満と闘うために過激な手段を選ぶ人も毎年20万人近くいる。その手段とは、手術だ。胃の大きさや形を物理的に改変する手術は、病的肥満に対する効果的かつ永続的な治療法であり、早期死亡リスクを最大40パーセント下げることが実証されている。

胃バイパス手術でマイクロバイオームの多様性が高まった

肥満手術にはいくつかの種類がある。医療用ステープラーや超強力なゴムバンドで胃を縮小する方法もあるが、最も成功率が高いのは侵襲性も高い胃バイパス手術(ルーワイ法)だ。しかし、体に一切メスを入れなくても、手術と同等の体重減少が得られる可能性を示唆する証拠が集まりつつある。いったいどうやって? この頃よく聞く「消化管内の細菌」によってだ。

胃バイパス手術は、ヒトの消化管の物理的な形をつくり直すだけでなく、そこで生存・繁栄する微生物の種類も根本的に変える。アリゾナ州立大学の研究チームは、米国立衛生研究所(NIH)から助成を受けた研究において、胃バイパス手術を受けた患者の消化管内では術前とまったく異なるマイクロバイオーム(微生物叢)が発達し、体重の減少を促す微生物が優勢になることを発見した。しかも、この効果は永続的とみられる。研究チームは、2017年5月26日付けで論文を『Nature』誌に発表した。

今回の研究結果は、サンプルサイズの小さい先行研究の結果を追認しつつ、もうひとつの主要な肥満手術法であり、侵襲性のより低い胃バンディング(腹腔内に、バンドの締め付け方を調整できる器具を埋め込み、状況に応じて緊縛度合いを変える方法)の場合と比較している。マイクロバイオームの多様性に影響がみられたのは胃バイパス手術だけだった。

興味深いことに胃バイパス手術は、患者の消化管内の微生物組成を、単に肥満のものから健康体のものに変えたわけではなかった。そこにはまったく新しい生態系が生まれていたのだ。冒頭の画像のように、胃バイパス手術後の肥満患者の消化管内微生物は、健常者よりも多様性が高まっている。

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最終更新:7/14(金) 19:31
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