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スバル・WRX STIがマイナーチェンジで愉しさアップ! ハンドリングが激変した理由とは?

7/14(金) 11:33配信

clicccar

2017年5月にマイナーチェンジを発表したスバルのスポーツフラッグシップモデル「WRX STI」に、クローズドコースで試乗することができました。

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クローズドコースといっても、サーキットではなくワインディングを模した日本サイクルスポーツセンターのサイクリングコースが舞台。公道を考慮した速度域での試乗となりました。



今回のマイナーチェンジではフロントバンパーやヘッドライトの意匠を変えていますが、エンジンはそのまま。しかし、試乗会場には新旧WRX STIが用意され、乗り比べができるようになっていたのです。その理由は、ハンドリングが大きく変わっているから。

スバリスト的には「アプライドD」と呼ぶ3回目のマイナーチェンジ(年改)を受けた新型WRX STIのシャシー関連の主な進化ポイントは次のようになっています。

ブレンボブレーキの高性能化(前後モノブロック、フロント6ポット)
19インチタイヤを標準装備(アドバンスポーツV105S)
DCCDの新構造化(トルクカムの廃止)
サスペンションのセッティング変更



最高出力308馬力のエンジンはそのままですが、これだけ足回りに関する変更があれば、乗り比べをすることで進化を感じる必要があることも納得です。さっそく旧型から乗って、その感触を覚えている体で、新型WRX STIに乗り込みます。



驚くのはステアリングが軽く感じること。タイヤがインチアップしていますが、よりウェット性能を重視した銘柄に変えたこともあり、むしろ抵抗感は抑えられた感触です。

さらに、DCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)からトルクカムを廃止、完全に電子制御としたことで、センターデフをフリーにしているときのイニシャルトルクによるロック感がなくなりました。

まるでFRのようというのは、大げさですが、ステアリングを切ったときの反応が鋭く、ドライビングの愉しさがより濃厚になったと感じます。

旧型よりステアリングが軽く感じるというのは、フロントタイヤの性能を「曲がることに専念できる」ようにした証です。実際、コーナー進入時のターンインでの舵角を同じコーナーで比べると、指2本分以上少なくなっています。

また、立ち上がりでのプッシュアンダーも減っているように感じられ、アクセルを踏むタイミングが少しだけ手前になるようにも感じられました。

とはいえ、従来型の持っていたフロントの(じつは抵抗による)重厚感が完全に失われてしまったわけではありません。DCCDをマニュアルでロック側にするか、「AUTO +」モードにして前後の差動制限トルクを強めることで、いかにもAWD(四輪駆動)らしいトラクション性能を強く感じることができました。

実際、トルクカムを外したことでイニシャルトルクは下がりますが、そのぶんを考慮した電子制御に変わっているので、ロック側に振ったときのフィーリングが変わらないのは設計の狙い通りなのだそうです。



従来モデルからブレンボのブレーキシステムを採用してきたWRX STIですが、今回のマイナーチェンジでは前後とも高剛性のモノブロック対向式キャリパーに変わっています。

さらにフロントは4ポットから6ポットへとグレードアップ、ブレーキパッドの面積も拡大しています。リアは対向2ポットタイプなのは従来と変わりませんが、キャリパーの剛性を上げただけでなく、ブレーキパッド、ディスクとも拡大しているのです。

ポテンシャルとしてはブレーキの制動能力も上がることが期待されるシステムにグレードアップしているわけですが、明確な違いは感じません。コントロール性や乗り心地を改善するためにフロントのバネレートを落とすなどのセッティング変更を受けたサスペンションになっていることもあって、ノーマル状態での絶対的な性能アップよりも、前後とも耐フェード性能を上げている方向に伸びしろを振り向けているといえそうです。



上級グレード「タイプS」に電動調整タイプのレカロシートがオプション設定されるのもマイナーチェンジの変更点として無視できません。レカロシートといってもホールド性を最優先したものではなく、グランドツアラーとしての快適性も考慮したものとなっています。

レザーシートもオプションで選ぶことができ、硬派なスポーツモデルではなく、上級ロードカーとして進化していることが感じられます。



そのほかインテリアでは、ダッシュボード中央のマルチファンクションディスプレイが5.9インチの高精細タイプとなる、表示される情報が増えたほか、ディーラーオプションのナビも8インチタイプへと大きくなりました。そのために、エアコンパネルのデザインは変更されています。

シフト周りのフロントコンソールに革を巻き、シフトパネルやインパネ加飾などをハイグロスブラックで統一しているのも進化ポイント。走りの愉しさを増しただけでなく、スポーツフラッグシップモデルとしての上級指向を感じさせるのが新型WRX STIなのです。

トランスミッションが6速MTのみ、駆動方式がAWDだけというのは従来通り。グレードは標準車とタイプSが用意されます。メーカー希望小売価格は標準車が3,866,400円、タイプSが4,060,800円。タイプSに大型リヤスポイラーを付けると4,114,800円となっています。



●スバルWRX STI タイプS 主要スペック
車両型式:CBA-VAB
全長:4595mm
全幅:1795mm
全高:1475mm
ホイールベース:2650mm
車両重量:1490kg
乗車定員:5名
エンジン型式:EJ20
エンジン形式:水平対向4気筒DOHCターボ
総排気量:1994cc
最高出力:227kW(308PS)/6400rpm
最大トルク:422Nm(43.0kg-m)/4400rpm
変速装置:6速MT
燃料消費率:9.4km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:245/35R19
メーカー希望小売価格(税込):4,060,800円


























(写真:SUBARU/門真 俊 文:山本晋也)

最終更新:7/14(金) 11:33
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