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オーストラリアで二重国籍議員が辞職。左派の的外れを再確認 --- 新田 哲史

7/15(土) 8:11配信

アゴラ

さきほど、永田町筋からの連絡で一報を知ったのだが、蓮舫氏の戸籍問題が再びクローズアップされてきたタイミングで、オーストラリアからこのようなニュースが飛び込んできた。

“豪議員、二重国籍で辞職=帰化時に手続き済みと誤解:時事ドットコム(http://www.jiji.com/jc/article?k=2017071400871&g=int)

【シドニー時事】オーストラリアの野党・緑の党に所属するスコット・ラドラム上院議員(47)は14日、二重国籍と知らずに過去9年間、議員活動をしていたとして、議員を辞職した。移民国家の豪州では二重国籍は珍しくないが、議員の二重国籍は憲法で禁じられている。”

いや、ビックリしました。この件は私も今回初めて知ったのだが、以前から八幡さんたちが申し上げているように、海外では、多重国籍を認めている国であっても、国益とリンクする政治家の帰属については厳しく問うている。ラドラム上院議員は緑の党の幹部で、昨年1月に来日した時には、菅直人元首相とも対面している(http://n-kan.jp/news/3837.html)。まあ、“そっち界隈”の人ではあるのだけれど、彼の釈明が事実であれば「過失犯」であるにもかかわらず、潔く辞任を決断したことに敬意を表したい。いつまでも問題を引き摺る誰かさんとは大違いだ。

今回の事例で、特に注目したいのは、オーストラリアにとってニュージーランドという兄弟国との多重国籍であったとしても、例外ではなかったことだ。

蓮舫氏に対し、法的および政治的観点から台湾籍離脱の証明を求める意見に対し、民進党内外の左派や朝日新聞などの左派メディアが、人種差別などといった「人権」的な文脈を絡ませ、的外れな擁護論が目立った。

中には某左派コラムニストのように、「実際には出自にツッコミを入れているにもかかわらず、表面上はあくまでも『政治家としての質問への答え方』を問題にしているかのようなポーズをとっている」などと、的外れな勘ぐりをした意見もあった。こうした不思議な見解が示される背景には、オーストラリアとニュージーランドのような兄弟国の関係性と異なり、日本と、韓国、中国などとの間で摩擦もあり、さらに日本国内にいるコリアンらへの差別があったことから、多様性を重んじる彼ら左派たちが懸念を膨らませてしまったのだろう。

しかし、政治家の国籍問題というのは、一般国民の人権論とごった煮に論じるものではない。基本的人権は護った上で、あとは法的に判断する。オーストラリアでは憲法で政治家の多重国籍を禁止している。日本では国会議員に限定した同種の法規制こそないが、そもそもの前提として、国籍法で多重国籍は認められていない(改正の余地はあることはすでに述べた(http://agora-web.jp/archives/2027173.html)。仮に私が差別主義者ならそんな記事は書かない)。

再三再四、こうしたことを申し上げているにも関わらず、頭の悪い左派たちは理解できない、あるいは認めたくなくて政争化したいだけのかもしれないが、とりあえず、民進党と蓮舫氏に対し「勘違い」だと社説で圧力を事実上かけた朝日新聞(http://www.asahi.com/articles/DA3S13033443.html)は、自分たちの方が勘違いしていることに早く気づいていただきたいものだ。

まあ、「角度をつける」のが彼らの報道なので確信犯なのかもしれないが、社説でぜひこのラドラムさんの辞任問題を取り上げ、蓮舫氏の件と合わせて見解を示していただきたい。

新田 哲史

最終更新:7/15(土) 8:11
アゴラ

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