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「人はなぜ、心を病むんだろう」精神科のリアルな現場

7/15(土) 15:00配信

ダ・ヴィンチニュース

「人はなぜ、心を病むんだろう?」目に見える身体の怪我とは違い、わかりづらい心の病気。心をみる現場――精神科病院で働く看護師や医師、そして患者のすがたを描いた『精神科ナースになったわけ』(水谷緑/イースト・プレス)が刊行され、たちまち重版。大反響となっている。

 本書に描かれているのは、心の仕組みを知りたくて精神科看護の世界に飛びこんだ新人・太田さんが見た、精神科のリアルな現場。太田さんは実習ではじめて精神科病院に足を踏み入れる時、怖い人がいたらどうしようと不安を抱いていた。しかし、精神科病院の中に入ってみると、患者たちはテンションが低い人ばかりで、それぞれが思い思いに過ごしていて、その様子を「超だるい日曜の午後in家」みたいだと言い表している。

 精神科で診る患者さんたちは、統合失調症やうつ病、認知症などさまざまで、妄想や幻覚、自傷行為など症状にも個人差がある。本書では、絶対に帽子をとらない人、リストカットを繰り返す人、笑顔で前向きな姿勢も見せていたのに外出先で自殺してしまった人、さまざまな患者さんたちが登場する。そんな患者さんたちと太田さんが向き合って見えてきたもの。おかしいとおかしくないの境界線はどこにあるのか?

 本書で登場する患者さんに統合失調症の細木さんという女性がでてくるのだが、彼女は臭くなっても暑くても、毛糸の帽子をずっとかぶっている。細井さんは「帽子をかぶらないと脳みそが出てくる」という妄想を持っていて、彼女はそのルールの上で生きている。おかしな行動に見えても、その人その人の理由があって、精神科看護の教科書では妄想は否定も肯定もしてはいけないと書いてある。しかし、患者さんにとっては毎日目の前で起こっている現実。太田さんは細井さんが帽子をかぶる理由を考慮したうえで、ある提案をする。その太田さんの提案により、細井さんは髪を洗髪、ドライヤーまでかけられるようになり、笑顔を見せてくれるようになった。

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