ここから本文です

カムリ セダンへの郷愁持つ中高年を掴み復権果たせるか

7/16(日) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 トヨタ自動車が7月10日に発売した新型「カムリ」が、国内の自動車市場で低迷する“セダン復権”の起爆剤となるか注目されている。

 カムリといえば、1982年の初代発売以来、世界100か国以上で累計1800万台を売り上げてきたトヨタの主力ブランドだ。特に米国では年間50万台規模の販売台数を誇り、2016年まで15年連続で乗用車部門の販売台数トップを記録。いまや稼ぎ頭のグローバル基幹車種となっている。

 6年ぶりに全面改良した今回の新型は、「TNGA」(トヨタ・グローバル・アーキテクチャー)と呼ばれるトヨタの新しい設計・開発手法を採用。車台や部品などの共通化によりコスト削減で浮いた開発費を、走行性能の向上に費やした。その結果、ハイブリッド車(HV/日本はHVのみ)の燃費は、ガソリン1リットルあたり最高25.4kmから33.4kmと大幅に向上させた。

 デザインも近年のトヨタ車に共通するシャープなフロントマスクに変わり、若者層など新規ユーザーの獲得にも意欲を見せる。だが、車室以外に独立したトランクルームを持つ、いわゆるセダン系のクルマがとにかく売れない時代なのは確か。

 2017年1~6月の登録車の車名別販売ランキング(日本自動車販売協会連合会調べ)を見ても、上位にはコンパクトカーの日産「ノート」やSUV(スポーツ多目的車)のトヨタ「C-HR」などが並び、トップ30モデルに入ったセダンは、11位のスバル「インプレッサ」が最高。以下は13位「カローラ(トヨタ)」、28位「クラウン(トヨタ)」、29位「アクセラ(マツダ)」しかない。しかも、クラウン以外はワゴンやハッチバックも含んでの販売台数だ。

「1990年代はミニバン、2000年以降はコンパクトカーや軽自動車、近年はSUVと入れ替わりで訪れるブームに押され、昔ながらのセダンはどんどん車種を減らしながら衰退していった」(自動車専門紙記者)

 だが、前述のように米国をはじめ、中国やインドなど新興国市場でもセダン人気はまだ衰えていない。グローバル戦略を重視する日本の自動車メーカーにとって、「世界展開を続けるうえで自国でもセダンの失地回復を図りたい」(メーカー幹部)と考えるのは当然の成り行きなのかもしれない。

1/2ページ