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猛暑で大活躍の「扇子」には開き方やあおぎ方のマナーがあるって知ってた?

7/16(日) 12:12配信

@DIME

浴衣を着たときや、普段、暑いときなどに何気なく使用する「扇子」。その開き方やあおぎ方にはマナーがあるのを知っているだろうか。よりエレガントにあおぐ方法も合わせて知っておきたい。また、浴衣を着たときのエレガントな所作は、実地で役立つはずだ。

そんな扇子・浴衣マナーを、ドラマ「女の勲章」(フジテレビ)などのマナー指導を行っているマナーの専門家にレクチャーしてもらった。

■意外と迷惑な扇子 50cmは距離を空けるべき

NHK大河ドラマなどで、多くの女優や俳優たちにマナー指導を行っているマナーコンサルタントで美道家の西出ひろ子さんによれば、場所などによっては、扇子を使用しないほうがいい場合があるという。

「先日、電車で座っている男性が、扇子で顔をあおいでいたとき、隣に座っている人や前に立っている人が、迷惑そうな表情をしていました。風が当たっていましたし、パタパタとした小刻みな動きも、周囲の人は不快に感じている様子でした。

公共の乗り物やエレベーターなど、近くに人がいるときに扇子を使用するのは控えるのがいいでしょう。隣の人とは余裕をもって50cmほどの間隔を空けて使用することを心がけたいものです」

■両手で開くのがマナー 扇子の開き方

では、マナーある扇子の扱い方を知っておこう。まずは開く際の正しい所作だ。

西出ひろ子さんによると、日常生活で使用するときの扇子は、片手で開く場合と両手を使って開く場合があるという。

●片手で開く場合

「親指、人差し指、中指で、いわゆる『フレミングの右手の法則』の形を作り、閉じた扇子を人差し指と中指で挟み、親指は上から押さえます。そして親指を上にずらしながら扇子を開いていきます。ただ、片手で開くのはエレガントに見えないかもしれませんね」

●両手で開く場合

「エレガントさと同時に、マナーの観点からすると、扇子は両手に持ち、添えた片方の手で下の部分を自分に向かって開くのがいいでしょう。人様に危険にならず、迷惑をかけません」

■顔や首はあおがない!? 浴衣着用時のエレガントでマナーあるあおぎ方

そして気になるのが、あおぎ方。西出さんに、浴衣などの着物を着ているときのマナーあるあおぎ方を教えてもらった。

「浴衣や着物を着ているときには、袖(そで)から風を入れるようにします。こうすることで、自分の体温は下がりますし、パタパタと動かす位置が胴回りになりますので、人様の顔に扇子が当たるような危険も避けられますね。これがイコール『マナー』。相手への気配り、思いやりになります。そして、さらに自分もエレガントに振る舞うことができ、周囲からの評価が高くなります」

そして西出さんは、マナーについて次のように教える。

「マナーは、まずは、相手への配慮、相手優先ですが、結果的に自分にもプラスが返ってくる、WIN-WIN、HAPY-HAPPYの関係を構築するものです。どんなに自分が暑くて、風が欲しいと思っても、まずは、その場所や状況を考えて欲しいと思います。自分の欲のためだけにむやみに扇子であおぐ行為を控えることで、自分自身にプラスの出来事が起きると思います。もちろん、周囲の人が望むときには、あおいで差し上げることは良いことです。マナーはあなたがハッピー、幸せになるためにあるのです。相手への思いやりの気持ちを『型=所作』で表現をする、それがマナーの本来の意味です」

■浴衣着用時のエレガントな所作

夏に花火大会や祭りなどで着る機会がある浴衣。しかし慣れない浴衣ゆえに、どうしても所作がカッコ悪くなる。いつものように身動きしてしまうと、浴衣が崩れてしまうことも。そこで西出さんに、エレガントな所作を教えてもらった。

1.かがみ方

「頭のてっぺんから腰にかけて上体をまっすぐにしたまま、右足を半足退き、右足を折ってかがみます。こうすれば着物がくずれません」

2.立ち上がり方

「右足に重心をおいて、頭のてっぺんから腰にかけてまっすぐにして立ち上がります。このとき左足を後ろに引くと、“退く印象”を与え、謙虚さを表現できます。

ただ本来は、進む方向に応じて右足を出しても間違いではありません。控え目でエレガントな所作という観点からすれば、左足を退くほうをおすすめします」

3.椅子の座り方

「(1)1の動作でかがみます。このとき、ヒップ下のあたりに手をそえるとエレガントに見えますが、そえなくても美しく座ることができるのが上級者です。

(2)座っているときには、左足を退いて右足にそろえます。このとき、なるべく足元が裾に隠れて見えないほうがエレガント。足を強調しないほうが素敵です」

4.椅子からの立ち上がり方

「右足を半足退き、右足に重心を置きながら、頭のてっぺんから腰をまっすぐにして立ち上がります」

5.歩き方

「内股にしないのが正解です。内またにするとくねくねして、上半身が安定しません。進む方向へ向かって、地面に一本の線がまっすぐ前に伸びているのをイメージして、その線の両脇を左右の足でまっすぐに歩み進めていきます。男性は、少々つま先が外に開いてもいいです」

6.立ちポーズ

「内股にしすぎないこと。右足を半足引き、ほんのすこし左足を内側に。男性はかかと、つま先が開いていていいです」

7.タクシー、車の乗り方

「両足をそろえ、お尻から乗り込んで座り、その後でそろえた両足を一緒に車の中におさめます。後ろの帯が崩れてしまうので、シートに背中をもたれないよう気をつけましょう」

ところで、浴衣を着て花火大会の会場へ向かうときなどには電車に乗ることもあるし、携帯電話で電話をかけたりすることも当然ある。そんなとき、意外と盲点になりがちなことがあるという。西出さんと共にドラマなどのマナーや所作指導を行っている、マナー講師の類家三枝子さんは次のように教える。

「電車のつり革を掴んだり、携帯電話で話をしたりするときなど、腕を上げる際、そのまま上げてしまうと袖口があらわになってしまいます。そんなときには、もう片方の手で、上げた腕の袖口をさりげなく押さえるといいでしょう。奥ゆかしさも演出され、エレガントです。こうしてみっともない姿を見せないことも相手に対するマナーです」

(取材協力)
マナーコンサルタント 美道家 西出 ひろ子さん

マナー講師 類家 三枝子さん

(着物マナー指導)
全日本きものコンサルタント協会会員・下玉利礼法きもの教室 代表 下玉利洋子さん

取材・文/石原亜香利

@DIME編集部

最終更新:7/16(日) 12:12
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