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佐藤優氏と片山杜秀氏がオウム、スプーン曲げなどを語り合う

7/17(月) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 1990年代半ばのオウム真理教による一連の凶悪事件、そして“無差別テロ”の地下鉄サリン事件が日本に与えた衝撃は大きかった。その影響力は日本だけでなくロシアにも及んでいる。外務省でロシア担当の官僚だった作家・佐藤優氏と慶應義塾大学法学部教授の片山杜秀氏が、いまも続くオウム真理教とロシアとの親和性、関係について語った。

佐藤:麻原彰晃の定宿だったモスクワのオリンピック・ペンタホテルにプルシャを付けた連中が集まって話題になったり、モスクワ放送で「オウム真理教放送」というラジオ番組を流したりしていた。

 そしてサリン事件の2、3年前から家族が入信して困っているという相談が日本大使館に寄せられはじめた。

片山:サリン事件前まで日本ではオウム真理教の攻撃性や狂気に気づいている人は少なかった。

 宗教学者の中沢新一さんや島田裕巳さんらもオウム真理教に理解を示していた。

(*注:バブル経済期に禁欲的な出家主義を取るオウム真理教と麻原彰晃に、宗教学者の中沢新一や島田裕巳、評論家の故・吉本隆明ら多くの文化人や知識人が共感を示す発言をした)

 一般的にも神秘主義的でオカルト、超能力を売りにしているけど、平和的な宗教団体という認識でした。夜中に自宅のポストに麻原彰晃の伝記マンガ入りの広報誌が投げこまれていたりして、やや不気味にも思いましたが。

 そういえば、雑誌でキーレーンについて書いたらオウムの広報から電話で次の催しに誘われました。私の電話番号をどうやって知ったのか……。

◆1000年に一度の大世紀末

佐藤:ロシアではオウム真理教の危険性は十二分に理解されていました。それはオウム真理教のドクトリンが、19世紀末の思想家・ニコライ・フョードロフの影響を受けているから。

 モスクワのソクラテスと呼ばれたフョードロフは、本がたくさん読めるからという理由でロシア中央図書館で住み込みで働いていた。彼のもとにはドストエフスキーやトルストイらが訪ねています。

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