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角居勝彦調教師が解説する「短期放牧」の重要性

7/17(月) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 かつて放牧といえば、文字通り北海道などの「牧場」で、じっくり休ませることで、しばらく戻ってくることがなかった。しかし、現代競馬は「外厩」での短期放牧抜きには考えられなくなっている。数々の名馬を世に送り出した調教師・角居勝彦氏による週刊ポストでの連載「競馬はもっともっと面白い 感性の法則」から、短期放牧について解説する。

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 以前も「競走馬の居場所」に触れました。本番から遡れば、「競馬場」、「トレセンの厩舎」、「外厩」、そして「牧場」が馬にとってストレスの大きい順です。

 調教師に与えられるトレセンや滞在競馬場の馬房数は最低12馬房から、実績などによって現在は30馬房まで。おかげさまで角居厩舎も30馬房あります。厩舎が管理することができる馬は、与えられた馬房数の2.5倍。角居厩舎でいえば75頭までです。

 しかし、馬房が30しかないので残り45頭は、どこか別の場所にいなければならない。故障などで療養が必要な馬や長期で休ませたい馬は北海道の牧場に戻すのがいいのでしょうが、少し様子を見たらまた競馬に使いたいという馬は、いちいち北海道まで戻していては輸送費用がかさむし、馬にも負担になります。そこでトレセン近くの「外厩」がクローズアップされてきたわけです。

 競馬新聞などで「短期放牧」とあるのは外厩に入ることです。トレセンから車で30~50分ほどの場所ですが、山の気候なので夏でもトレセンよりは涼しく、馬にとってはリラックスできる環境です。だから馬体をゆっくり休められるかと思いきや、そうじゃない。坂路など充実した設備の中で効率的な調教が施されます。

 レース直前の追い切りほどではないにせよ、馬体を完全に緩めることはありません。快適な環境でのキビキビとした調教。それが外厩の特徴でしょう。

 競馬直後の1、2週間はほとんど体調をととのえるだけなので、すぐに外厩に出して、その代わりに別の馬を戻す。目標とするレース日から逆算して、「トレセンの厩舎」と「外厩」とパズルのように入れ替えていくわけです。効率よく回転させて、できるだけ多くの馬を競馬に使おうという考え方です。

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