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あの頃これがしたかった!電話代の課金が止まらなかった「パソコン通信」

7/17(月) 8:30配信

@DIME

現代の様にインターネットが普及していなかった1980年代。

家庭の娯楽の中心は、ラジオ、そしてテレビでした。

その後、コンピュータの世界でも、小型軽量化が図られるようになって来て、一般向けのマイクロ・コンピュータが、各社から続々と発表され、個人でも入手出来る価格帯になると、パソコンを嗜む(たしなむ)層が徐々に増えて来ました。

かつてのパソコンは、スタンドアローン(他の機器に依存せず、単独で動作する環境)で稼働させるのが一般的で、個人が、通信機器を一般通信回線に接続して、データの送受信を行う事は、敷居の高い行為でした。

当初、電話回線で通信をする為に使われたのが音響カプラ。

通常の電話機の受話器に、本体のスピーカーとマイクを接合する事によりデータ通信が出来るという代物でした。

音響カプラの使い方は実に面倒。(爆)

まず、電話機をオフフック(受話器を置いてある状態から、受話器を取って接続先に電話を掛(架)ける)して、受話器から「ピィ~ガガガガ」と音が聞こえたら、音響カプラに付属しているマジックテープをベリベリと剥がします。そして、本体を受話器にキッチリはめ込んだら、再度マジックテープを巻きなおしてしっかりと固定します。そして通信ソフトを起動してから、所定のコマンドを送信する事により、やっとIDとパスワードの入力画面が出る…。ここまでして、初めて通信を開始する事が出来ました。なんとも面倒くさいですね!

尚(なお)、初期の音響カプラの通信速度は300bps(bits per second:bits/秒)。1秒間にたった300ビットのデータ量だったので、PCの画面に表示される文字の流れが目で追えました。

瞬時に文字と画像入りのホームページが表示されるイマドキの時代では考えられない世界ですね!

さて、その後、1985年に、中曽根政権の分割民営化政策の一環で、日本電信電話公社(電電公社)がNTTになることで始まった「通信自由化」により…。

それまでは、壁から電話機に電話線が直結していたのですが、壁の端子の方を、「モジュラージャック」へ置き換える工事をしてもらう事で…。

ついに個人でも、パソコン同士で通信を行う事が出来る機器「モデム(データを送受信出来る装置)」を購入して、自宅の電話回線に接続する事が可能となったのです!

そして1980年代後半頃から、いよいよ商用のパソコン通信(専用ソフトを利用して、通信回線を経由してパソコンとホスト間でデータ通信を行う)のサービスが開始されました。

代表的なパソコン通信のサービスを提供していたプロバイダ(提供会社)は以下の通りです。(ちなみに、パソコン通信のサービス自体は、ホストとなるパソコンと通信回線さえあれば個人でも開設出来たので、個人や小規模な団体が開設したものは「草の根BBS」と呼ばれました。)

●PC-VAN
●ニフティサーブ
●アスキーネット

現在のインターネットとの大きな違いとしては、インターネットは全世界で、ネットワーク同士を繋げる事が前提である事に対して、パソコン通信は原則としてサーバとそのユーザーだけの、クローズドなネットワークであった事が挙げられます。

従って、それぞれの会社のサービスには、大きな個性や特色がありました。

3社とも入会経験がある筆者の独断と偏見による、それぞれのプロバイダの体験談としては、以下の通りです。

PC-VAN…QLD(当時流行った画像フォーマット)情報目当てで入会しました。また、SIG(Special Interest Group:シグ。特定の事柄について、メンバー同士が情報交換する場所)が充実しているという触れ込みだったので、自分が持っているパソコンの情報収集もしようかなー、と思ったのですが、当時のパソコン通信はイマドキのインターネットの様にカンタンに全文検索が出来なかったので、古い書き込みを頭から順に見るのが大変で、途中で挫けて退会しました。

ニフティサーブ…会員でいた時期は一番長かったです。主に自分が見ていたフォーラムだけだったのかもしれませんが、比較的、今で言う「炎上(不祥事や失言を論(あげつら)う事)」は少なかったかもしれません。たまにデータベース機能を試してみたりしました。

アスキーネット…ハイパーノーツ(HyperNotes)と呼ばれる形式を採用。今で言う掲示板に、気軽にスレッドを立てる(ある話題を初めに投稿をする)事が出来たため、最初は取っつきにくかったですが、使い慣れると、とても使いやすいシステムでした。

但し、ユーザーにマニアックな方々が多かった為か、例えば書き込みをする際に、うっかり「1バイトカナ」文字を使ったら最後、練習用掲示板で、諸先輩方から痛烈な啓蒙の洗礼を受けたのは、今ではとても良い思い出、もといトラウマでした。

あの頃これがしたかった!(していました)日本中のパソコンユーザーと電話回線を使って電子掲示板で語り合うことが出来たサービス「パソコン通信」その1…。続きます。

※記事中の情報は、執筆時点のものとなります。
※本記事は、あくまでも筆者の微かな記憶と主観に基づき、独断と偏見で飛躍したテキトーな表現による単なるエッセイであり、特定メーカーや機種、人物等を貶める意図等は全くございません。
※本記事に登場する、登場人物のキャラクターや言動は全てフィクションです。

文/FURU

@DIME編集部

最終更新:7/17(月) 8:30
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