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着物でまとう「非日常」 若者、気軽に「コスプレ」 個性を演出?

7/17(月) 15:50配信

NIKKEI STYLE

 着物を楽しむ若者が増えている。和文化に関心が集まる中、レンタルやリサイクル着物の需要が拡大。個性を演出するファッションとして新たなブームをけん引し始めている。

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■レンタル利用、1.5倍

 2人は着物販売の「やまと」(東京・渋谷)の駅前レンタルを利用した。料金は5千円で「持ち帰り可」が特徴。合成繊維の素材などでコストを抑えた。同サービスの2015年1~11月の利用は全国で約2100件と前年通年の約1.5倍だ。観光地の着物レンタルはかねて京都市で人気だが、広がりを見せている。レンタルは着物人口を増やし、市場の裾野拡大につながる。

 手ごろな価格の着物は小売りも好調だ。全国各地で木綿展を開く「染織こだま」(宮崎市)では木綿や麻など太物の販売枚数が5年前の約1.5倍に増加。1着3万~5万円と絹の中心価格帯(20万~30万円)より安い。宮崎市の汐口あゆみさん(29)は「着物は帯や襟の組み合わせを楽しめる。太物は普段着として気軽に着れるので良い」。

 リサイクル着物大手の東京山喜(東京・江戸川)でも、販売点数(帯など含む)が年約60万点と5年前の約1.5倍。1着1千~10万円と安い上、「着物がファッショナブルだと思う人が増えている。若者や外国人の購入が目立ってきた」(中村健一社長)。

 矢野経済研究所によると国内の呉服小売金額(レンタル除く)は2014年に2855億円。主流の絹着物の減少が響いて1970年代半ばの6分の1だが、近年は縮小ペースが緩やかで、業界では底打ち期待が増している。

 近年、「和食」の世界遺産登録など世界的に和文化の評価は高く、日本人の意識も変化している。業界関係者が12年から続けるイベント「きものサローネin日本橋」には2015年、延べ約1万2千人(前年は約7千人)が参加。着物姿を条件にした料金割引などの特典も用意し、主催者も工夫を凝らしている。業界では日本和装ホールディングスなどが男性着物専門店を出店、やまとは性別に関係なく着用できる着物の専門店も開業。需要喚起の動きも活発だ。

 和装の広がりについて文化学園大の近藤尚子・和装文化研究所長は「コスプレの浸透も大きい。コスプレ感覚で非日常の和装を楽しむ若い人が増えている」と分析する。文化学園大は18年度に和装関連科目を新設する予定だ。

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最終更新:7/17(月) 15:50
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