ここから本文です

モバイルアプリ、ビューアビリティ計測の落とし穴

7/18(火) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

デジタルメディア界にはいま、互いに相反する2大トレンドがある。「ビューアビリティ(可視性)の基準を強化しようとする動き」と「(特にアプリの)モバイルへのシフト」だ。

広告バイヤーらは、計測会社がパブリッシャーのアプリへの食い込みに苦労しているため、モバイルのビューアビリティに関して間違った報告を受けているという。実際、報告される数字と事実は異なる。アプリのインベントリー(在庫)に対するサードパーティーのチェックを受け入れるパブリッシャーが増えるまで、バイヤーは、クライアントに報告されるモバイルビューアビリティの数値がキャンペーンの真の成果を表していないことを認識すべきだ。

「間違っていることが多い」

「アプリ内を計測する本当にシンプルな方法はない、というのが一般通念だ」と、ゲームプラットフォームのジンガ(Zynga)でブログラマティック販売担当ディレクターを務めるリー・ガーフィールド氏は言う。ジンガの場合、アプリを通じた利用がおよそ80%を占める。「良きにつけ悪しきにつけ、そうした理由で、人々は認証会社の言い分を認めてしまう」。

22スクエアード(22squared)のアソシエイトメディア担当ディレクター、ケイティー・ファーマー氏は、自分が担当したクライアントのモバイルキャンペーンのいくつかについて、計測会社がインプレッション全体のわずか5%しか計測していなかったことに気づいてから、アプリ内ビューアビリティに関してベンダーが提供する数字に疑問を抱きはじめた。だが22スクエアードは、最低でもひとつのキャンペーンのインプレッションの30%を含まないようでは、そのサンプルが有効だとは考えない。

「それでも(ビューアビリティの)数字を報告してくるが、間違っていることが多い」と、ファーマー氏は語る。

アプリとモバイルウェブ

モバイルインプレッションのうち5%しか計測されなかったのは、パブリッシャーのアプリインベントリーを計測する手段がベンダーになかったからだ。キャンペーンはモバイルキャンペーンとして大々的に展開され、アプリとモバイルウェブとのあいだに区別はなかったが、ベンダーのレポートは、モバイルウェブから得られる数少ないインプレッションからキャンペーン全体の指標を導き出してしまった。

匿名希望のある広告バイヤーは、アプリでの購入の多くが表示不可と評価されてしまったせいで、モバイルキャンペーンのビューアビリティの平均がたった35%ということがあったと話してくれた。このバイヤーにとって、これは問題だった。クライアントであるブランドは、ビューアブルなインベントリーを購入するようエージェンシーに求めており、エージェンシーが売れ残りのインベントリーを購入し、ブランドの指示に従っていないと受け取ったからだ。インターネット調査企業のコムスコア(comScore)によると、ユーザーはいまや、デジタルメディア利用時間の58%をアプリ上で過ごしていることになるため、この種のことは業界全体にとっても厄介な話となる。

アプリ内計測に関して懸念を抱いている広告バイヤーは、アプリとモバイルウェブを分けてベンダーと契約することもできる。だがそうするには、バイヤー側でクライアントごとに2種類のタグを用意し、追加のデータセットをモニターする必要がある。バイヤーはさらに、ベンダーがアプリ内で設けている制限も認識しておく必要もあるだろう。

1/2ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

DIGIDAY[日本版]

株式会社メディアジーン

デジタルマーケティング戦略情報に特化した
USブログメディア「DIGIDAY」の日本版。
国内外の最新情報を独自視点でお届けします。