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僧侶がカウンセリング&おみくじをひいてくれる。おみくじ発祥の地の『おみくじの作法』

7/18(火) 21:20配信

エイ出版社

おみくじには作法があった!

いまや神社仏閣で『運だめし』として引かれているおみくじ。だが、その発祥の地では、まったく異なる『おみくじの作法』ともいうものがあった。

おみくじの起源は、比叡山のはずれ深山幽谷の地

788(延暦7)年の開山以来、日本仏教の母山として、数多くの名僧を輩出してきた比叡山延暦寺。日本仏教のそうそうたる先人が修行をした地だ。その山の中でも、寺の中心である東塔(とうどう)エリアから北へ約4km離れた深山幽谷の地である横川(よかわ)は、都の喧騒と政治から離れて勉学を志す、いわば『ホンキの仏教学者』が集った地であった。

横川に草庵を結び、修行三昧の日々を過ごしたのが、慈恵大師良源(じえだいしりょうげん)(912~985年)。課役から逃れるために剃髪する私度僧の増加、貴族社会とのなれ合いなど、いわゆるモラルハザードが進んでいた比叡山の綱紀粛正を進め、比叡山独自の教育システムも整え、開山の志に立ち返る運動を進めた18代天台座主である。

(写真)良源(のちの元三大師)が開いた比叡山横川 元三大師堂

のちに元三大師と呼ばれる良源がおみくじの元祖となるのは、江戸時代のこと。元三大師に深く帰依し、徳川家康の参謀としても重用された慈眼大師天海の夢枕に現れた元三大師は、天海にお告げを与える。その内容に従って観音菩薩より賜った100枚の偈文(漢詩)を信州戸隠の地で見つけた天海は、この偈文をもとに吉凶を占ったところ、的確な判断が得られた。このことがおみくじの起源となり、日本全国の神社仏閣へと広まっていったのだ。

江戸時代当時のままのおみくじが残る

当時のおみくじをいまに伝えているのが、比叡山横川の元三大師堂。ここのおみくじは、ほかと違い誰でもひけるものではない。

まずはお堂の當執事(とうしゅじ)に悩みを打ち明け、祈祷後に當執事がおみくじをひき、その内容を教えていただくという流れとなっている。

もち込まれる悩みは、離婚や転職、病気など、深刻な内容も多く、當執事が親身になって話をうかがい、元三大師のご垂示を仰ぐ。偈文の読み方など、おみくじの扱い方と内容は、歴代の當執事に口伝でのみ伝わるという。

おみくじの内容は元三大師から賜った言葉であるため、ひいた以上はその通りに行動しないといけない。

占いすらも消費行動となった現代において、元三大師の法力を守り続けるおみくじの存在は、人生に迷ったときの心のよりどころなってくれるかもしれない。

【DATA】
●比叡山横川 元三大師堂
住所:滋賀県大津市坂本本町4225
電話:077-578-3683
料金:志納
受付時間:8:00~16:00頃(要事前予約)
※毎年1月1日~3日に限っては、訪れた人全員がひける「年みくじ」を行っている。

(出典:『ビジネスに効く顔相と占い』エイ出版社)

編集 M

最終更新:7/18(火) 21:20
エイ出版社