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横浜市長選の争点とは?しがらみ選挙の仁義なき戦い! --- 尾藤 克之

7/18(火) 16:35配信

アゴラ

横浜市長選は16日告示された。無所属の現職と新人2人の計3人が立候補を届け出ている。3選を目指す現職の林文子氏(71)、元衆院議員の長島一由氏(50)、前横浜市議の伊藤大貴氏(39)の3人だ。投開票は30日。林市政に対する評価の是非が争点となるが、注目されている選挙でもあるので私なりに鳥瞰してみたい。

各候補者の支持状況はどうだろうか。前回の市長選は、自民、公明、民進(当時は民主)が林氏を推薦。今回は、過去の実績を高く評価する、自民、公明が林氏を推薦した。民進は横浜市議を辞職して出馬する伊藤氏の調整がつかず自主投票に。共産、自由は、伊藤氏の自主的支援をおこなう。長島氏は特定政党や団体の支持を受けない。

第1の争点は膨張する財政悪化の是非

横浜市は神奈川県東部に位置する神奈川最大の都市である。市区町村では唯一法定人口が300万人を超えている(1位.横浜市3,724,844人、2位.大阪市2,691,185人、3位.名古屋市2,295,638人/2017年5月1日)。しかし、財政は切迫している。高齢者の増加にともなう、社会保障費の増加が深刻な問題を引き起こし歳出は増え続けている。

横浜市の財政切迫には、福祉と医療費の増加も影響している。生活保護受給者が増加し出費はとどまる所を知らない。生活保護を求める人が多いことに加えて、医療費が免除されることからさらに増大していく。皮肉なことに高福祉の実現が福祉医療関連費用の増大を引き起こし、財政をさらに切迫させているのである。

この問題は、横浜市に限ったことではない。現在のような、高福祉を望むのであれば財源が必要になる。もしそれを望むなら、高い保険料や税金を納めなければならない。この問題は、いまのところ、国としても先送りしているが、早々に結論を出さなければならないタイミングがやってくる。高福祉を望む場合には、高負担が必要になる。

今後、選択を迫られたらどうすべきか。「低負担、低福祉」を選ぶことも選択肢のひとつとしてはありうる。これは「弱者切り捨て云々」と断じられるほど簡単な問題ではない。問題の先送りではなく責任ある施策を講じる必要が求められている。国民1人ひとりが日頃から考えておくことが大切である。

地方公務員の給与水準も高い。東洋経済の「全国自治体別公務員年収調査」(2016年4月14日)によれば、701万円で、政令指定都市では、神戸市709万円、京都市707万円、さいたま市706万円に次ぐ、4位となっている。民間平均給与と比較すれば約4割高い。また、市議会議員報酬(月額/平成25年)は次ぎのとおりである。上位5位までを記載する。

1位.神奈川県(横浜市)9,530百円(953,000円)
2位.神奈川県(川崎市)8,300百円(830,000円)
3位.神奈川県(相模原市)6,700百円(670,000円)
4位.神奈川県(横須賀市)6,460百円(646,000円)
5位.神奈川県(藤沢市)5,650百円(565,000円)

さらに、市外郭団体の無担保貸付、第三セクター債、信用保証協会不良債権、港湾埋立企業会計の問題等が山積している。そのようななか、新庁舎建設が波紋をよんでいる。当初の616億円(旧・新市庁舎整備事(http://bit.ly/2tWATnP))から、現在は、770億円(新・新市庁舎整備事(http://bit.ly/2tWVnwW))と、154億円増大した。これらについても検証が必要ではないだろうか。

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最終更新:7/18(火) 16:35
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