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突然倒れた人を助ける術を知っていますか

7/18(火) 15:00配信

東洋経済オンライン

様々な社会問題と向き合うNPOやNGOなど、公益事業者の現場に焦点をあてた専門メディア「GARDEN」と「東洋経済オンライン」がコラボ。日々のニュースに埋もれてしまいがちな国内外の多様な問題を掘り起こし、草の根的に支援策を実行し続ける公益事業者たちの活動から、社会を前進させるアイデアを探っていく。

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 AED(自動体外式除細動器)の普及に向けて、新しい伝え方を追求し活動を続けている大学生がいます。元バイトAKBで、現在は慶應義塾大学で看護学を学ぶ川口真実さんです。

 「使おう♡AEDプロジェクト」と名付けられた川口さんの活動。「開けて貼ってスイッチ押すだけ」をキャッチフレーズに、歌とダンスでAEDを発信しています。2016年12月に第1弾として公開されたウェブ動画では、川口さん自身で作詞した歌詞を覚えやすいメロディに乗せて、AEDの使い方を教えています。

 動画を公開して約1年。「身近な友人が、今までAEDは医療者しか使っちゃいけないものだと思ってた人たちが、私の動画とかを見て、『誰でも使っていいし、使い方も“開けて貼ってスイッチ押すだけ”なんだね』と言われたりすると、うれしい」と、活動への手応えを教えてくれました。

■活動のきっかけは知人の突然死

 川口さんは高校生のとき、知人の突然死を経験しました。「昨日まで元気だった知人が突然亡くなる」というのは初めてのことだったといいます。

 「そこから心臓突然死や突然死を調べるようになって。そういうのを防ぐことができるんだと知ったのが、AEDとの出合い」と、川口さんは話します。

 2015年に救急搬送された心原性(心臓に原因があるもの)の心肺機能停止症例は7万3697件。このうち、一般市民により目撃された件数は2万4496件。さらに、目撃された約2万人のうち、一般市民によりAEDが使われた件数は1103件でした。

 「もし2万人に(AEDが)使われたら、それこそものすごく多くの人が助かって、その人自身もうれしいし、その周りの人たちもうれしいというか悲しむことがないんじゃないかな」と、自分の経験からこう話します。

 心臓が止まってから1分ごとに生存率は10%低下。3分以内であれば7割以上の生存率ですが、5分経つと50%に下がってしまいます。しかし、救急車を呼んでから到着まで平均約8.6分。

 「救急車が来ても、もうそのときには間に合わない。だから市民が(AEDを)使わないといけない。3分以内に使えるのは救急車じゃなくて周りにいる人だから」。川口さんは、私たち一般市民の行動の重要性を訴えています。

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