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意外と持っている自覚なしの海外旅行保険。カード付帯保険だけでも安心な使い方

7/19(水) 15:50配信

HARBOR BUSINESS Online

「クレジットカード付帯の海外旅行保険を持っていることを知らずに単体の海外旅行保険へ加入している方が多くいてもったいないです」と話すのは中国上海の日本人向け医療機関の日本人スタッフT氏だ。

 海外旅行保険は、海外で事故や病気になったときに非常に頼りになる存在だ。確率で言えば、世話になる機会は少ないと思うが、渡航回数が増えるとそれなりに機会は発生してくる。

 記者は、今年6月タイのビーチでウニのような硬いトゲを持つ生物を踏みつけてしまい左足に5ミリほどのトゲ5本が残り現地病院で切開して異物を除去してもらった。そのときには海外旅行保険を使わせてもらって病院や医療通訳の手配を迅速にしてもらったおかげで症状が悪化する前に治療することができた。

 そのように、旅行者にとってメリットが大きい海外旅行保険だが、主に2種類ある。『地球の歩き方』などにも広告があるような単体タイプとクレジットカード付帯タイプである。

 単体の海外旅行保険は、日帰りから長期まで滞在日数によって保険料が異なり日数に比例して高くなる。

 しかし、クレジットカード付帯の海外旅行保険については、付帯されていることを知らない人が意外と多く、カード付帯保険を持っているにもかかわらず、単体の海外旅行保険へ加入して渡航している人も多い。

「日本のクレジットカード付帯の海外旅行保険は世界的に見ても高条件で低価格です。その理由は、保険を持っている人に対して利用する人が圧倒的に少ないという状況に支えられているからです」(前出のT氏)

◆カード付帯型保険を活用するための基礎知識

 カード付帯の海外旅行保険は、大きく2つあり、1つは、無条件で適応される自動付帯。もう1つは一定の条件を満たすことで適応される利用付帯だ。

 一般的に自動付帯は、年間費が発生するクレジットカードに多く、年間費無料のカードだと利用付帯が多い。年間費1万円以上のゴールドカードクラスだとカード名義本人だけではなく家族もカバーしてくれるものもある。

 とはいっても単体の保険と比べカード付帯の保険は、保険金が少ないので、もしものときが心配だと思う人もいるだろう。

  確かに大手術が必要で治療費がカード付帯保険の上限をオーバーするケースもないわけではない。しかし、高額治療を実施する前には必ずしっかりと事前説明があるので、帰国して治療する選択肢もある。家族の渡航費や日本への帰国費用も海外旅行保険でカバーできるため、そのようなケースになったら医療機関側と徹底的に相談して欲しいと上海のT氏は話す。

 加えて、カード付帯保険を選ぶポイントと意外な活用法をT氏が教えてくれた。

◆複数カードを活用すると補償額も安心

「5000万円、1億円と保険金が大きな死亡保険に目が行きがちですが、現実的な利用頻度で考えると疾病治療・障害治療保険に着目して保険金が多い保険を選ぶのがポイントです。多くのカード付帯保険の疾病治療・障害治療保険金は、200万~300万円となりますが、複数のカード付帯保険を持つことで、合算して増額することができます。たとえば、3枚分、それぞれ300万円の保険を持っていれば、合わせて900万円まで保険でカバーしてくれます。これなら一般的な単体保険の保険金1000万円とほぼ同額になります。そのため、複数のカード保険を持つことをお勧めしています。ついつい忘れてしまうので、自動付帯がいいでしょうね」

 ちなみに一番大きな金額である死亡保険は合算されず、最高額の死亡保険金のものが適応される。

◆適用期間の延長ワザも

 また、クレジットカード付帯保険の有効期間は最大90日となっているので、半年などの出張者には足りないことになるが、これにも合法的なワザで延ばすことができる。

 実は、自動付帯と利用付帯を組み合わせることで保険期間を延ばすことができるのだ。仮に自動付帯カードA、利用付帯カードBとCを持っているとしよう。出国時は自動付帯であるカードAを使い、90日以内に現地で利用付帯のカードBを利用するとそこから90日間の保険が発生する。さらに有効期間内にカードCを使えば、さらに90日延長できこれだけで半年間は楽々クリアーできる。さらに利用付帯保険を増やし繰り返せば、事実上1年保険となるのだ。

 ただし、現地で利用しても後付で保険が適応されない種類もあるので契約時にチェックしておきたい。利用付帯の条件は、現地の交通機関(タクシーや鉄道など)をクレジットカードで利用することであること多い。

「利用付帯のカード保険は、年間費無料なものが多く保険金も少ないため、保険期間が延長できても保険金的に厳しくなることもあるので、年間費が発生しても十分な保険金があるカードを選ぶようにしてください」(T氏)

 利用付帯で延長する場合は、基本的に合算ワザが使えず1枚分のみとなるので注意が必要となる。

<取材・文/我妻伊都(TwitterID:@ito_wagatsuma>

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最終更新:7/19(水) 16:47
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