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なぜ一流のエグゼクティブは「ここ一番」に強いのか?

7/20(木) 13:30配信

コーチ・エィ

あなたは「ここ一番」の場面に強いですか?

スポーツの試合で勝敗が決まる最後の一瞬、採用面接、大勢の前でのスピーチなど、どんな方でも「ここ一番」という場面を経験されたことがあるはずです。

その時、緊張で平静でいられなくなるとミスを連発してしまうことがあります。これがいわゆる「あがる」と言われる現象です。

ところが、世の中には「ここ一番」に強い人がいます。

私はエグゼクティブコーチの仕事を始めて十数年になりますが、クライアントである経営者の方々には、周囲から「ここ一番に強い」と言われている方がたくさんいらっしゃいます。

経営者は、記者会見、株主総会、全社員に向けた発表など、「人前で話す」ことが度々求められます。また、テレビ出演や、会社を代表するゴルフコンペで大勢の人前でプレーするような場もあります。緊張感のある場面でも高いパフォーマンスが発揮できることは、経営者に求められる能力の一つであるとも言えるかもしれません。

ところが、「ここ一番に強い」と言われている経営者の方々の中には、「昔はとても緊張してばかりだった」「人前で話すのが苦手だった」という方が意外と多いのも事実です。

そこで今回は、そんな経営者の方々からお聞きした「ここ一番」に強くなる方法をいくつかご紹介したいと思います。

「ここ一番」に強い人が、練習でしている質問とは?

「ここ一番に強い人は、余裕があるのであまり練習しないのではないか」というのは誤解です。「ここ一番に強い」と言われている経営者は、必ず練習をしています。しかし、練習時間は決して長くありません。

経営者は忙しいためか、重要なプレゼンであれ、ゴルフの練習であれ、「同じ原稿を何度も繰り返して話す練習をする」とか、「とにかく打ちっぱなしに通う」という方法はとらず、パフォーマンスを最大化するための効率的な練習方法を常に考えているのが特徴の一つです。

特に「ここ一番」に強い人に共通するのは、「自分が最も苦手な部分」を明らかにし、限られた時間を苦手部分を克服するために使う、という練習姿勢です。

エグゼクティブコーチのクライアントであるAさんは、執行役員になったばかりの頃、急に人前で話す機会が増えました。ところが、当時は誰を相手に話しても「ちゃんと伝わった」手ごたえがなく、不安な時期が続いたといいます。

そこで、「私が最も苦手なことは何だろうか?」と自分に何度も問いかけ、また周囲にも意見を求めたのだそうです。

すると、Aさんは「ひとつの文を短く話す」ことが以前から苦手だったということに気づきました。Aさんには、ひとつの文章を長く、切れ目なく冗長に話し続ける癖があったのです。

そこで、Aさんは「短く簡潔に話す」練習を続けました。自分の話を録音しては聞き、修正してまた話す、という練習を何度も繰り返した結果、「短く話す」コツをつかむことに成功したのだそうです。

その後も、次々と「えー、と言わない」「カタカナ語を使わない」「たとえ話を入れる」と苦手なことを新たに見つけては練習し、自分でも「伝わりやすくなった」ことを実感するまでになったそうです。

それから数年後に社長に就任したAさんは、今では社員からだけでなく投資家からも「話がうまい」と高い評価を得ています。

フロリダ州立大学心理学部のアンダース・エリクソン教授が30年以上にわたって超一流と呼ばれる人達を研究してきた結果、スポーツ、音楽、チェスなどあらゆる分野において、超一流の人達は、ただ単に練習時間を増やしていくような愚直な練習はしていないことが分かりました。

素振りをし続ける、走り続ける、音読し続けるといった、同じ内容を繰り返す練習は、練習初期には有効なものの、すでにできることを繰り返す割合がしだいに多くなっていくために、より高度な能力を獲得することは難しいのです。エリクソン教授は、一流になるには、常に現在の能力をわずかに上回る課題に挑戦し続ける練習、すなわち「限界的練習」を行う必要があることを長年の研究で明らかにしました。(※1)

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最終更新:7/20(木) 13:30
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