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【Meiji.net連載コラム「保険」vol.3】火災保険では地震の被害は補償されないの?

7/20(木) 11:02配信

Meiji.net

◇政府も、火災保険に付帯する地震保険に加入することをすすめている

中林 真理子(明治大学 商学部 教授)

 損害保険を考える場合、地震などの自然災害は、今の日本で最も深刻なリスクでしょう。多くの人が火災保険に入っていると思いますが、地震による被害は、火災保険の補償対象外です。

 そこで注目されているのが地震保険です。地震保険は、火災保険に付帯する形で加入します。補償の対象は居住用の建物と家財(生活用動産)で、火災保険の保険金額の30%~50%の範囲内で保険金額を決めることができます。

 家が再建できるレベルの金額が補償されるわけではありませんが、当面の生活への支援が得られると考えれば良いでしょう。大地震が起これば甚大な被害が出るため、これに対処するうえで政府も国民一人一人に自助努力を促さざるを得ず、地震保険料所得控除制度を設け、地震保険加入をすすめています。

 ところが、前々回の章で説明したように、保険料は事故発生確率が高くなると、上がります。そのため、地震保険料は高騰を続けており、今年1月の改定でも、全国平均で5.1%の引き上げとなりました。

 つまり、いまの日本は、それだけ地震のリスクが高いということになります。まずはご自身が地震保険に加入しているかどうかを再確認してみてはいかがでしょう。

 損害保険の半分以上のシェアを占めているのが自動車保険です。そこで、いま注目されているのが、自動運転の車に対する保険です。政府は、2015年には「2020年には、東京で自動運転車が走り回っている」と宣言して準備を進めており、それに対する保険についても様々な論議が続いています。

 自動運転の車とはいえ、事故を起こす確率はゼロではなく、逆に従来の自動車では考えられないような事故も起こるかもしれません。誰もが自動車事故に遭うリスクがあるのですから、自動車保険に関する法整備の進展について、自動運転の車に乗りたいと考えているドライバーだけでなく、皆さんに注目してもらいたいと思っています。

次回は、第3分野の保険について紹介します。
※取材日:2017年5月

Vol.4医療保険は必要不可欠?(7月21日公開予定)
Vol.5長生きするほど受取り額が多くなる保険?(7月24日公開予定)
Vol.6専門家に相談するのは勇気がいる?(7月25日公開予定)

中林 真理子(明治大学 商学部 教授)

最終更新:7/20(木) 11:02
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