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地方を活性化する起爆剤はエンジェル投資だ

7/20(木) 6:00配信

東洋経済オンライン

7月6日、霞が関にあるオープンイノベーションの拠点「SENQ霞が関」に47都道府県の創業支援担当が集まりました(エンジェル税制の担当者会議)。地方の新規開業やソーシャルビジネスのプロジェクトをエンジェル投資で応援し、経済を活性化しようという試みが進んでいます。本稿では、その会議の概要を説明します。

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■「温かい資金の流れ」の拡大

 最近、新しく挑戦的なビジネス、地域資源を活用した創業、社会的課題を解決するソーシャルビジネス等で、クラウドファンディングを使って資金調達をする例が増えています。

 ミュージックセキュリティーズ、Readyfor、Makuakeなどのクラウドファンディングによるファイナンス総額は、年間数百億円規模に急拡大。新製品への期待、地域貢献の気持ち、社会的使命感など、個人の思いを乗せた「温かい資金」の流れが拡大しています。

 それに続いて、今、エンジェル投資家によるファイナンスも増え始めています。クラウドファンディングは、一定の期間を決めて、プロジェクトの資金を調達するものが多いのですが、エンジェル投資は、会社への株式投資により、オーナーとなってもらう形での資金調達手段。

 事業に賛同する知人や友人、あるいは地域で活動する経営者等が投資家となり、新規開業企業、地域おこし企業に投資します。事業に共感する人のオーナーシップによる温かい資金の流れを拡大することが、地域の創業を促進し、経済活性化に繋がる。経済産業省では、エンジェル投資の地域での拡大を図るべく、その支援策であるエンジェル税制の地方展開を図っています。

 エンジェル税制とは、創業まもない企業に資金供給する投資家への優遇制度。投資した金額を、寄付金と同様に総所得金額から控除する、又は、株式譲渡益から控除することで減税措置を受けることができます。

 直近の1年間では33億円を超える金額がこの税制を使ってエンジェル投資されています。昨年度からは、手続きの窓口を、全国各ブロックの経済産業局から各都道府県に移管し、より身近な拠点で相談や申し込みができるようになっています。

 7月6日のSENQ霞が関での会議は、全国47都道府県の担当者の連絡会。地域の創業を支援する自治体職員が一堂に会し、税制の基本的な考え方の確認、先進事例の紹介、民間の支援サービスのプレゼンなどで、地域における新しい資金の流れをつくる機運が高まりました。

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