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<後編>株式会社タムロン | WOMAN'S CAREER

7/21(金) 10:00配信

就職ジャーナル

WOMAN'S CAREER
<後編>株式会社タムロン

今回の取材先 株式会社タムロン
デジタル一眼レフカメラ用レンズなどのコンシューマ(消費者)向け製品から、監視カメラ用レンズユニット、OEM製品(他社ブランドの製品)に至るまで、高い研究開発力に支えらえた高品質な商品を提供している株式会社タムロン。遠赤外線カメラ用レンズやドローン用レンズ、車載用レンズなどの新たな産業分野に向けた製品も開発しており、“光学”を強みとした独自の地位を確立している。

うすい・よしえ●CSR推進室。東京都出身。41歳。学習院大学法学部政治学科卒業。社会人になってから法政大学大学院環境マネジメント研究科修了。損害保険会社、CSR経営コンサルティング会社インターンを経て、2007年に株式会社タムロン入社。現在、夫と1歳の息子と3人暮らし。写真は、社内の打ち合わせスペースで、CSR関連資料を作成中の様子。

前編では、CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)推進業務を担当するに至った薄井さんのキャリアについて聞きました。後編では、1年4カ月の産休・育休を経て、子育てと仕事との両立を図る今、働き方の変化や今後チャレンジしたいことをうかがいます。

■ 両立のしやすさを考えた業務内容の見直しなど、周りの配慮に支えられている

-産休・育休を経て職場復帰するにあたり、不安はありましたか?

CSR業務にずっと携わっていきたいという思いがあり、不安よりも、また仕事ができるという喜びの方が大きかったです。2016年1月から1年4カ月の産休・育休を取得し、復帰したのは2017年6月ですので、まだ慣れないことばかり。息子が保育園に行き始めた途端、急な発熱や体調不良により預けられないときも出てきて、「いつ仕事が中断されるかわからない」という、ワーキングマザーの現実を実感しています。それでも、急な休みでも支障が出にくいよう、上司が業務内容の見直しを考えてくれるなど、周りの理解に支えられ、仕事をこなしています。

 

-復帰後に、働き方の変化はありましたか?

復帰してからは、CSR事業の中でも、長期スパンのプロジェクトに携わっています。例えば「2030年に向けたCO2削減の取り組み」を企業としてどう進めるかという案件を任されており、今は外部のセミナーに足を運び、他社の取り組み事例などの情報収集を進めています。2時間の時短勤務制度を使っているので、一日の終わりに上司や同僚に「進捗報告」を行い、急用で会社に来られなくなっても急ぎの案件はフォローしていただけるよう、情報共有を心がけるようになりました。

 

■ 「残業ゼロ」への全社的な取り組みが、今の働きやすさにつながっている

-ワーキングマザーになって感じる働きやすさや、見えてきた課題などはありますか?

タムロンは、2011年3月11日の東日本大震災以降、「残業ゼロ」が徹底されるようになりました。節電対策として、17時20分の定時以降の残業は当日夕方までの事前申請制となり、「仕事は優先順位をつけて定時までに終わらせる」という意識が一気に浸透していきました。全社的に業務内容の見直しが図られ、削ぎ落しても支障がない業務の洗い出しも進みました。皆が「定時までに必ず業務を終わらせる」と決めて働いているので、時短勤務になったとしても「時間の制約がある中で仕事をする」という状況に私も周りも慣れています。それは、仕事と子育てを両立する上で、とても心強い企業文化だと思っています。

 

会社としては、定時以降の残業よりも、朝早く出社する「朝残業」を勧めているので、朝出勤する社員もいます。朝は通常業務が始まるまでのタイムリミットがあるため、終業時間後に残業するよりも圧倒的に業務効率が上がるんです。会社にとっても、社員の心身の健康の面でもメリットが多いと思います。

 

制度として非常にありがたいのは「時間有休」。「息子の熱が出たので、1時間だけ早く退社したい」「午前中、病院に連れていくので2時間遅れる」といった場合に時間単位で有休を取得できます。今後、産休・育休を経て戻ってくる社員は確実に増えていきますので、制度を積極的に活用することで、必要なときに取れる、いい前例を作っていきたいですね。

 

-今後の課題や、挑戦したいことは何ですか?

CSR推進活動を9年間やってきて感じるのは、「社内を動かすことの難しさ」です。法規制により企業として“やらざるを得ない”状況は別として、法順守以上の挑戦的な活動、例えば「CO2削減」「CSR調達(調達先の企業にも環境・社会への配慮を求めること)」に、社員を巻き込んで進めていくのは容易なことではありません。というのも、これらは重要な課題であるものの、目の前の業務と比較すると緊急性に乏しいからです。

 

CSR活動の全社推進には、経営陣などトップが社会課題に取り組む必要性を認識し、「会社としてCSR活動に取り組む」という方針を打ち出すことが最も有効です。CSR担当者として、社内に社会課題をわかりやすく伝え、また長期スパンで社会と会社へのメリットを考え、取り組みやすい活動を提案できるよう、日々精進していきたいと思っています。

 

家族3人で、近所のレストランへ。たまに行く外食もいいリフレッシュになる。

 

■ ある一日のスケジュール

職場復帰してから「家事は最低限しかやらない」「食事は何品目もなくてもいい」など割り切るようになった。夕食の副菜は週末に作り置きし、平日は温めたらすぐ食べられるようにしている。メインの肉や魚などを焼くだけでバランスのよい食事になるという。夜の家事は夫と分担し、睡眠時間を確保できるように協力している。

 

取材・文/田中瑠子 撮影/鈴木慶子

最終更新:7/21(金) 10:00
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