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地方の空き家問題の強い味方、自治体の「空き家バンク」とは

7/21(金) 16:00配信

マネーポストWEB

 地方の空き家に悩む人は多い。物と違い、不動産は簡単には捨てられないが、放っておけば固定資産税が上がり、維持費だけでもかなりの出費になる。処分したいけど売れない、貸せない──、そんなときは、空き家バンクを活用する手もある。

 空き家バンクとは、空き家の売却、もしくは賃貸希望者と移住希望者をマッチングするシステムで、各地方自治体が運営している。

 移住者を募って定住を促進させ、さらに空き家問題の解消にも役立つ制度とあって、全国1719市町村のうち、3分の1に近い、約500もの自治体が、空き家バンクを立ち上げている。

 なかでも、成約数を伸ばしているのが長野・佐久市と栃木・栃木市だ。

 長野・佐久市は2008年から空き家バンクを開始し、2017年3月31日現在で累計444件(市内住民と共同住宅の成約は除く)と日本一の成約数を誇る。市民の間にもすでに空き家バンクの存在が浸透しているため、空き家情報の登録件数が豊富なのも人気の理由に。

 佐久市は移住促進にも積極的で、そのサポートとして、中古物件の購入費用最高20万円と、空き家バンクを通して購入した場合はプラス20万円、さらに物件の改修費用最高10万円の補助金などを交付している。東京・銀座にあるアンテナショップ「銀座NAGANO」にも移住相談窓口がある。

 栃木・栃木市の空き家バンクは、2014年1月に立ち上げ、さらに翌年には、空き家対策と定住促進専門の住宅課も設置。PRに力を入れたことで、利用者が急増した。今年6月26日現在で、利用登録者数408件、成約件数84件と全国でもトップクラスに。

 さらに、自ら空き家を調査して物件数を増やし、古くて使えない空き家には解体費を最高50万円まで補助する制度も。また、移住者向けの補助制度「IJU(移住)補助金」も開始。新築30万円、中古住宅20万円、空き家バンクで成約した建物のリフォーム補助金50万円など、補助金が充実しているのも魅力だ。

 2市に共通するのは地元の宅建協会と提携し、市が積極的に空き家物件を調査・収集し、バリエーション豊かな物件を常時そろえている点だ。

「地方にある実家が空き家になったら、最も頼れる空き家解消手段の1つだと思います。空き家を売りたい、貸したい人は、無料で情報を発信できるからです」(栃木市役所住宅課・大野和久さん)

 自治体が間に入って地元業者を紹介してくれるため安心度も高い。売るにせよ貸すにせよ、まずは地元の空き家バンクに問い合わせるのが、今時の“空き家活用法”の第一歩になりそうだ。

※女性セブン2017年7月27日号

最終更新:7/21(金) 16:00
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