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新聞オヤジ「うまいこと言ってやった感」の研究

7/21(金) 7:00配信

文春オンライン

 今回は“新聞文脈”について書いてみたい。「それってオヤジが発信してオヤジに響いているだけでは?」と思える言葉のつかい方が新聞にはよく登場するからだ。

 たとえば森友学園と加計学園をまとめて「“もり”“かけ”」とふつうに呼ばれていることがある。朝日新聞の短文コラム「素粒子」を見てほしい(5月29日)。

《安倍政権が戦後3位に。「もり」「かけ」にもめげず。だが慢心は支持を「ざる」に。「きつね」も「たぬき」もいる政界で。》

 うまいこと満開。最後は「きつね」と「たぬき」も出てトドメ。とりあえずこれをオヤジジャーナルの「うまいこと言ってやった語法」と呼びたいのだ。

THIS IS 新聞オヤジ・ハイテンション

 さらに新聞がハイテンションになる時期がある。選挙と政局である。

 先日の都議選の翌日に、思わず「うわっ!」となった記事を紹介しよう。

「首相の求心力 低下 疑惑や不祥事『自滅』 豊田氏・萩生田氏・稲田氏・下村氏 」(朝日新聞・7月3日)

 注目は次の部分。

《閣僚経験者の一人は、不祥事や疑惑を引き起こした閣僚や政権幹部の名前を挙げながら都議選惨敗の要因を総括してみせた。「THIS IS 敗因。Tは豊田、Hは萩生田(はぎうだ)、Iは稲田、Sは下村」》

 出た、うまいこと言ってやった語法。

「THIS IS 敗因」は元閣僚の言葉だが、新聞も当然のように載せているのが読みどころ。まさにオヤジが発信し、オヤジが受信している構図。

「三角大福」「ワンワンライス」「金竹小(コンチクショー)」

 この手の「ヒット作」をあげると、金丸信、竹下登、小沢一郎の頭文字をとって「金竹小(コンチクショー)」と呼んだ言葉か。もっと昔なら「三角大福」(三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫)があった。やっぱり永田町発信。

 小沢一郎は細川政権時には、公明党書記長の市川雄一との仲を「一・一ライン」と呼ばれ、さらに民社党書記長の米沢隆をあわせて「ワンワンライス」とも呼ばれていた。目まいがする語法であるが、新聞側も「世の中にも響いている」という前提で報じているのがおかしかった。

 さて、先ほどの「THIS IS 敗因」という言葉遊び。よほど気に入ったのか、そのあと各紙に登場した。

「細田派 風当たり強く」(読売新聞・7月7日)

 豊田、萩生田、稲田、下村氏はいずれも細田派の所属なので、党内では都議選惨敗の責任を細田派に問う声が多いと報じる。そして、

《中谷元・前防衛相(谷垣グループ)は4氏のイニシャル(T、H、I、S)をもじって「THIS IS 大打撃」と表現した。》

 どうしてもその言葉を伝えたいっぽい。

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最終更新:7/21(金) 7:00
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