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「高校生までが勝負」の骨づくり 増加する骨折を防ぐカルシウムの摂取法とは?

7/21(金) 14:54配信

THE ANSWER

「カルシウムを骨に貯金」…公認スポーツ栄養士が語る丈夫な骨作りの“コツ”

 小学生から高校生までの骨折は、40年前と比べて2.5倍(独立行政法人日本スポーツ振興センター『学校の管理下の災害――基本統計』より)に増えている。骨折とカルシウム不足についてJリーグの下部組織やラグビースクールを中心にジュニア世代の食事をサポートする、公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏に聞いた。

 骨折が増加した原因には、食生活の変化や運動不足、日照不足など様々な理由が考えられます。

 現代の小中学生の栄養摂取状況を見ると様々な栄養素が推奨量を下回る結果(※)が出ていますが、カルシウムもその一つ。特に、給食に牛乳が出ない学校も増える中学生になると、摂取量は著しく低下しています。

 成長期のカルシウム不足が問題なのは、大人になってからでは骨量が増えないためです。骨量とは骨に含まれるミネラルやカルシウムの量。骨を作る働きが盛んな思春期はカルシウムがどんどん骨に溜め込まれていき、女性は11~15歳、男性は13~17歳にピークを迎えます。そして、あとは残念ながら減っていく一方です。

 丈夫な骨作りは高校生までが勝負。カルシウムをお金に例えると、高校生までは貯金できる時期で、以降は少しずつ切り崩して使う時期。ピークまでにカルシウムをたくさん骨に貯金するほど、その後のケガ予防、骨粗しょう症の予防につながります。

カルシウムの働きを助けるタンパク質やビタミンD、ビタミンKの摂取も重要

 カルシウムを多く含む代表的な食材は、牛乳・乳製品、大豆製品、小魚、青菜、そして海藻。牛乳に対しては様々な意見はありますが、日本栄養士会などでは、有効なカルシウム源として推奨しています。1日に飲んで欲しい量は小学生低学年でコップに2杯。中学生以降はコップに3杯程度。飲むタイミングは食事でもおやつのときでも構いません。

 カルシウムの吸収は就寝中に高まるので、寝る前にホットミルクを飲むのもおすすめです。また、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまう場合は、ヨーグルトで代用、あるいは乳糖カットの牛乳も試してみましょう。

 またカルシウムの働きを助けるタンパク質やビタミンD(鮭、いわしの丸干し)やビタミンK(納豆、ほうれん草)も意識して摂るように心がけたいですね。

 子どもの頃のカルシウム摂取は、選手生命にも関わる重大事です。「カルシウムは骨を強くしたり、骨折しにくくなるよ。筋肉も上手く動かしてくれるから、走ったりシュートしたりするときに大事なんだよ」と、子どもたちにもぜひ、伝えてください。骨の成長に合わせた食事を、今日からでもスタートさせましょう。

※平成22年度児童生徒の食事状況等、調査報告書/独立行政法人日本スポーツ振興センターより

◇橋本玲子

株式会社 Food Connection
代表取締役管理栄養士/公認スポーツ栄養士

Jリーグ横浜F・マリノスや、トップリーグパナソニックワイルドナイツの栄養アドバイザー。2006年トリノオリンピックでは、フリースタイルスキー上村愛子選手を、日清オイリオグループ株式会社と共にサポート。トップアスリートから未来のアスリートを目指すジュニア世代とその保護者まで、幅広いターゲットに対し、より強く、より健康になるためのメニュー提案、栄養セミナー、栄養カウンセリングなどを行っている。


◇長島恭子

編集・ライター。サッカー専門誌、フリーランスを経て編集ユニット、Lush!を設立。インタビュー、健康・ダイエット・トレーニング・ヨガを軸に雑誌、WEBでの執筆や、ムック、単行本を企画・制作。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(共に中野ジェームズ修一著、サンマーク出版)など。

長島恭子●文 text by Kyoko Nagashima

最終更新:7/24(月) 17:18
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