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プレミアムの名にふさわしい撮影力!売上No.1スマホ『Xperia XZ Premium』の実力検証

7/21(金) 7:32配信

@DIME

 Xperia Xシリーズの上位モデルとして発売され、人気を博した「Xperia XZ」のプレミアム版――それが、夏モデルとして発売された「Xperia XZ Premium」だ。日本では、この端末をドコモが独占提供。滑り出しも好調で、調査会社GfKの販売データでは、発売初週に総合1位に輝いている。

 “プレミアム”と銘打つだけに、Xperia XZ Premiumは、その豪華な機能が特徴。Xperia Z5 Premium以来となる4Kディスプレイを搭載し、さらに、HDR動画の再生にも対応した。4KとHDRを両立させているのは、世界初だ。カメラはソニーが新たに開発した、メモリ積層型CMOSセンサーの「Motion Eye」を搭載。これによって、先読み撮影や960fpsの超スローモーション動画撮影が可能になる。

 今回は、このXperia XZ Premiumを、デザイン、パフォーマンス、カメラ、ディスプレイなどの観点からレビューしていく。プレミアムを自称するだけの実力はあるのか。その性能をチェックしていこう。

■プレミアム感あるデザインと高いパフォーマンス

 Xperia XZ Premiumは、本体に光沢処理が施されている。同時期に、ドコモ、au、ソフトバンクの3社から発売された「Xperia XZs」とは異なり、重厚感を与える仕上げだ。カラーはDeepsea BlackとLuminous Chromeの2色。前者は渋く光る黒だが、後者はまるで鏡のような透明感がある。カラーリングや本体の仕上げで、プレミアム感を演出したといったところだろう。

 ただし、キレイなものは汚れがついたときに目立ちやすい。Xperia XZ Premiumも例外ではなく、指紋がとにかく残る。光沢感とのトレードオフといえるかもしれないが、気になる人は、カバーを装着して使った方がいいだろう。特にLuminous Chromeは、ベースがシルバーなだけに、指紋が目立ちやすいかもしれない。指紋の目立ちにくさでいえば、Xperia XZsに軍配が上がる。

 デザインテイストはXperia XZを踏襲しており、背面と側面、上下が、それぞれ別々のパーツで構成されている。最近では背面から側面にかけてが金属で、一体成型されているスマホが増えており、背面にガラスを用いる場合でも、フレームがディスプレイの周りをぐるりと取り囲むデザインになっていることが多い。

 この点は好みが分かれるところかもしれないが、一目で分かるXperiaらしさとも言えるだろう。ただし、ベゼルが目立つのはマイナス点。特に上下のベゼルが太く、少々古さを感じさせてしまう。前面はスマホでもっともよく見るところなだけに、ここにはもう一工夫ほしいというのが率直な感想だ。

 パフォーマンスの高さは、さすがPremiumと銘打つだけのことはある。チップセットにはSnapdragon 835を採用しており、メモリ(RAM)は4GB、ストレージ(ROM)は64GBで、どれも十分な数値だ。AnTuTu Benchmarkで測定したスコアも高く、スマホの中ではトップクラスの性能を誇る。チューニングもきちんとされているためか、操作時のストレスもまったくない。

 一方で、持ちやすさも含めた操作性は、改善の余地があると感じた。正面から見ると、ほぼ長方形で、四隅や側面が丸くなった最近の端末とは、デザインが大きく異なる。これに加えて先に挙げたベゼルの太さもあり、片手で持ったときに、親指が画面の端に届きにくい。ディスプレイのサイズは5.5インチだが、その形状のためか、数値以上に、持ったときに大きさを感じる。デザインテイストを踏襲しているため、仕方がない面はあるが、持ちやすさにはもう少しこだわってほしかった。

■カメラは高画質だが、映像のゆがみが気になるポイント

 Xperia XZsとも共通だが、積層型CMOSセンサーを採用したカメラも、この機種の大きな特徴だ。メモリ積層型CMOSセンサーとは、画素と回路の間にメモリを入れることで、データの書き込み速度を上げる技術のこと。ソニーのイメージセンサー部門が、これを開発した。Xperia XZ Premiumでは、速度が上がることを活かし、「先読み撮影」と「超スローモーション動画」の2つを実現している。

 先読み撮影は、動いている被写体を認識すると、シャッターを押す前から自動的に記録を始める機能。画素と回路の間にメモリがあるため、そこにあらかじめ映像を記録しておけるというわけだ。実際に先読み撮影を試してみたが、撮影されていることを意識してくれない赤ちゃんのような被写体だと、特に効果が高い。先読み撮影があったおかげで、何度も撮り直しせず、きちんと正面を向いている写真を撮ることができた。

 一方で、赤ちゃんを撮ったときには、先読み撮影が有効になることと、ならないことがあった。明確な違いは分からないが、改めて撮った写真を確認してみたところ、2回に1回は先読み撮影が有効にならず、横を向いた写真になってしまっている。閾値を緩めにすると、無駄に先読み撮影ばかりになってしまうおそれもあるが、ある程度ユーザー側が設定できるとうれしいと感じた。

 超スローモーション動画については、使いどころが難しいという印象。確かにできあがった動画はおもしろいものの、ある程度動きの速い被写体を撮影しないと、効果が分かりづらい。日常的に使うかと問われると疑問符がつくが、逆に言えば、あえてスローモーションで撮ってみたくなる楽しさはある。

 画質については、ピクセルサイズを大型化してあるため、暗い場所でも精細。Xperia XZから搭載されている、色を測定するための「RGBC-IRセンサー」も継承されており、ホワイトバランスも正確だ。シーンの自動認識もあり、料理の写真も“おいしそう”に撮れる。以下に何点か同端末で撮影した写真を掲載しておくので、実力のほどはその目で確かめてみてほしい。

 ただ、写真の歪みは少々気になった。水平に並んでいるものを撮影すると、それがよく分かる。被写体によって分かりづらいものとそうでないものがある上に、ある程度じっくり見ないと判断しづらいかもしれないが、気になる人はいるだろう。サイズ的にレンズ性能には限界があるため、多少の歪みは仕方がないかもしれないものの、ソフトウェアでの補正も可能そうに思えるだけに、今後のアップデートに期待したいところだ。

■4K以上に効果的なHDR、便利機能も満載なのは評価ポイント

 ディスプレイについては4K対応が売りだが、バッサリ切ってしまうと、正直、このサイズでは2Kとの違いがよく分からない。5~7インチ程度だと、4Kは過剰なスペックに思える。もちろん、それはあくまでスマホとの距離を適度に取ったときの話で、たとえばVRなどに使おうとすると2Kでも不十分なのだが、残念ながらXperia XZ PremiumはDaydreamに対応しておらず、ソニーモバイルは、サムスン電子のGear VRのような専用のVRプラットフォームも持ち合わせていない。

 どちらかというと、新たに搭載されたHDRの方が、映像に違いが出る印象だ。HDRとは、「High Dynamic Range」の略で、明暗の差を拡大する技術。液晶の映像を、目に写る現実の光景に近づけるためのものだ。対応している映像コンテンツはdTVやAmazonプライムビデオなどに限られてしまうが、スマホで映像を楽しみたい人には、いい選択肢になりそうだ。

 指紋センサーは、側面の電源ボタンに一体化されており、デザインを損なわないのがうれしいポイント。面積が狭いために誤認識が多いかと思いきや、ボタン部分がしっかり凹んでいるため、失敗が少なく、ロックの解除も速い。筆者はXperia Z5を常用していたが、それと比べても、精度が上がっている印象を受ける。

 また、地味ながら、バッテリーの不足をあらかじめ予測して、「STAMINAモード」をオススメしてくれたり、起床時間から逆算して充電速度を落とし、バッテリーへの負荷を抑えたりする機能が便利だ。後者については、もっと長期間使ってみないと、その効果のほどは分からないが、前者は日々の利用だけでメリットを体感できる。バッテリーの持ちもいいため、安心して使える端末と言えるだろう。

 トータルでは性能が高く、使い勝手もいいXperia XZ Premiumだが、ここまで指摘してきたように、欠点もある。特にデザインに由来する持ちづらさや、それに伴う操作性は、次回に向けた課題だと感じた。原因のひとつは、Xperia XZ Premiumの位置づけにもありそうだ。Xperia XZシリーズは、ミッドレンジが中心だったXperia Xシリーズの中ではやや特殊な立ち位置で、デザイン的にもXシリーズとZシリーズの間を取ったような形状になっている。とは言え、やはりハイエンドにはハイエンドの姿がある。改めて、ソニーモバイルが考えるハイエンドモデルの像を、きちんと打ち出すべき時期が来ていると感じた。

【石野's ジャッジメント】
UI         ★★★★
レスポンス     ★★★★★
バッテリーもち   ★★★★★
連携&ネットワーク ★★★★★
アプリの数     ★★★★★
文字の打ちやすさ  ★★★★
質感        ★★★★★
撮影性能      ★★★★
オリジナリティ   ★★★★
*採点は各項目5点満点で判定

取材・文/石野純也

@DIME編集部

最終更新:7/21(金) 7:32
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