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世界で敬愛される“天才”バッジョ 対戦相手も魅了した1994年W杯で放った輝き

7/21(金) 14:12配信

Football ZONE web

決勝T1回戦で2ゴールを奪われた、元ナイジェリア代表GKルファイが振り返る

 「偉大なるポニーテール」と称された元イタリア代表のファンタジスタ、ロベルト・バッジョは1994年アメリカ・ワールドカップで悲劇の英雄となった。決勝のブラジル戦、0-0で迎えたPK戦で5人目のキッカーを務めたバッジョは、シュートをバーの上に大きく外してしまう。うなだれるエースの姿はサッカー史に残る名シーンとなったが、決勝トーナメント突入後の準決勝までの3試合で5ゴールを奪った獅子奮迅の活躍もまた、今日まで語り継がれる伝説となっている。

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 そのきっかけとなった決勝トーナメント1回戦のゲームで、バッジョに起死回生の2ゴールを喫した当時のナイジェリア代表守護神が、稀代のファンタジスタの偉大さを振り返っている。衛星放送「スカイ・イタリア」が報じた。

 1994年7月5日、ボストンのフォックスボロ・スタジアムで行われた決勝トーナメント1回戦で、“スーパーイーグルス”のゴールマウスを守ったのはGKペーター・ルファイだった。スペインのデポルティボ・ラ・コルーニャなどでプレーした守護神は、ナイジェリア代表65試合出場の記録を残し、2000年に現役を引退した。

 そんなルファイには、忘れられない試合があるという。

「私は1994年のワールドカップで経験したことを、いまだに覚えている。皆さんも、私がお気に入りの選手の一人を覚えていると思うけれど」と、バッジョについてこう振り返った。

「ゴールを許したが、美しいゴールだった」

 ボストンでの一戦は、ナイジェリアが勝つべき試合だった。前半27分に、セットプレーからイタリアDF陣のミスを突いてチームは先制する。同点を狙うイタリア代表の名将アリゴ・サッキは後半17分、MFジャンフランコ・ゾラを投入。だが同30分、ゾラは一発退場処分を受け、1点をリードされていたイタリアは数的不利の窮地に陥った。

 この絶体絶命の危機を救ったのが、バッジョだった。左足が痙攣するほど消耗していたエースは、土壇場で輝きを見せる。同44分、右サイドからのDFロベルト・ムッシのクロスに姿を現すと右足で合わせて、ゴール左隅に同点弾を流し込んだ。

 そして、延長戦でもイタリアの10番は決定的な活躍を見せる。絶妙なループパスをDFアントニオ・ベナリーボに供給し、PKを誘発し、PKキッカーを務める。ルファイの動きを読み切り、ゴール左隅に決勝点を叩き込み、2-1でチームを準々決勝に導いた。

 勝利を目前にしながら痛恨の2失点を喫したルファイだったが、バッジョを憎むべき存在とは見ていないようだ。

「私は94年ワールドカップで(バッジョに)ゴールを許しましたが、怒りの気持ちはありません。美しいゴールでした。素晴らしい」

 そして稀代のファンタジスタに向けて、敬愛する気持ちを次のように表明している。

「私の中のレジェンドの一人です」

「私はピッチ内外でのあなたの規律正しさ、性格を常に尊敬してきました。いつか、あなたに会いたい。あなたは知らないと思いますが、私の中のレジェンドの一人です。今後の活躍を祈っています」

 2004年にブレシアで現役を引退したバッジョは現在、サッカー界からは距離を置いている。世界中で敬愛される天才は今後、指導者としてピッチに再び降り立つことはあるのだろうか。

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

最終更新:7/21(金) 14:12
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