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右や左の概念はもう古い! 世界を変える新たな改革を求める人たち ――『なぜ、世界は“右傾化”するのか?』池上彰×増田ユリヤ【前編】

7/21(金) 6:30配信

ダ・ヴィンチニュース

 「アメリカ・ファースト」を標榜するトランプ大統領の誕生、国民投票でEU離脱が決まったイギリス、フランス大統領選でエマニュエル・マクロン氏と接戦した極右政党・国民戦線のマリーヌ・ルペン、極右といわれる保守政党が政権を取り戻したポーランド……。この世界の一連の動きは右傾化なのか?

 その実情を、現地取材をもとにまとめた『なぜ、世界は“右傾化”するのか?』(ポプラ社)を読むと問題の本質が見えてくる。報道の現場で活躍する著者の池上彰さんと増田ユリヤさんに、“右傾化”という名の一国主義と、メディアと政治の関係について話を伺った。

 

■極右といわれるトランプやルペンが目指しているのは日本だった

――本書を読むと、必ずしも世界が右傾化しているわけではなく、右翼についての認識も海外と日本では違うことがわかります。あえてダブルクォーテーションでくくった“右傾化”とはどういうことを意味するのでしょうか。

池上彰さん(以下、池上) 増田さんがフランスを取材したとき、極右だといわれている国民戦線のマリーヌ・ルペンさんの主張を聞いて驚いたんですよ。

増田ユリヤさん(以下、増田) たとえばテロの増加や失業率の高さは移民や難民のせいだから、その数を1万人におさえようというのがルペンさんの主張ですね。

池上 つまり移民を1万人に減らすことが極右だと言われている。一方、日本の移民の受け入れはゼロ、難民は2015年が27人、2016年が28人です。そんな日本がルペンさんを極右と言えるのか? と。ルペンさんは、フランス人から生まれた子どもだけがフランス国籍を得られるようにしようという主張もしています。日本はもともと日本人の子どもしか日本国籍を認めていませんから、ルペンさんが目指しているのは日本なんですよ。そのルペンさんが極右だったら日本はどうなるのか? という驚きがありました。

「アメリカ・ファースト」を標榜するトランプさんも政策のひとつとして、難民の受け入れを5万人に減らすと言っています。オバマ元大統領が10万人受け入れていたのを5万人にすると言って、反発を受けている。日本とレベルが違いすぎますよね。トランプのほうが日本よりはるかに進んでいるんです。

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株式会社KADOKAWA

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10月6日発売

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