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「伝え方」「伝わり方」を重視する、ジャパネットたかたの社員教育

7/22(土) 12:00配信

BEST TIMES

ジャパネットたかたの社長時代から、髙田明さんが社員教育において重視している“二つのこと”とは? 

――社員教育で一番大事にしていることはなんですか? 

 表情を出しましょう、自分の言葉で自分の意見を言いましょうということでしょうか。リーダーシップ論というものがあるんですけれど、つねに他人、他者を気にしてしまうのはよくありません。たとえば会議というのは、偉い人が喋るもの、と捉えがちです。

 マッキンゼーに勤めておられた方にお話を伺ったことがあるのですが、欧米には、日本とちがってリーダーシップ論という教育科目が必ずあるそうです。日本だと会議で10人集まっても意見を言うのは上司だけということも多いでしょう。でも本当は、10人の人が意見を出せるようになってはじめて議論が高まっていくはず。マッキンゼーでは、会議で一言も発言しなければ、次からその会議に呼ばれないということもあるそうです。それを聞いてふと思いました。欧米の街頭インタビューをテレビなんかで観ると、どなたでも自分の意見を持っている。日本の場合だと「いや、ちょっとわからないです」という人も多いですよね。

 自分の言葉で自分の意見を言えることはとても大事なことだと思います。だから表情をふくめて人に伝えられるように、ということは社員に対していつも思っていることです。

 もう一つは、本質教育です。
 わたしがこれまで見てきた社員の中にも、一生懸命やってはいるけれど本質をつかむのが下手で、同じ問題について堂々巡りしている人がいました。ある問題の解決を指示したときに、部下がまったく見当違いな方法をとっているようでは、問題は増えていくばかりですよね。

 本質をつかむ力は、相手に自分の意見を言う時にも必要です。言いたいことの本質が見えていれば、序破急や起承転結に則って「伝わる」ように伝えることができるでしょう。それができないと、雑多な情報をランダムに話すだけになってしまって、何を言っているのか、相手に理解してもらえなくなってしまいます。

 また、少し話がそれてしまいますが、本質教育は「自分は何のためにこの仕事をしているのか」を考えることにもつながります。山ほどの仕事を投げられてどうしていいか分からないときに、それらがどういうミッションのもと生まれた仕事なのかをよく理解できていれば、立ち向かうモチベーションにもなると、わたしは思います。

明日の第二十回の質問は、「Q20.「伝えたつもりが、ちっとも伝わらない」はなぜ起きるのでしょうか?」です。

取材・文:BEST TIMES編集部 写真:中倉壮志朗

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