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「世界で最も安全なクルマ」を目指すレクサスの新型『LS』

7/22(土) 8:30配信

@DIME

 先日、レクサスの新型『LS』の発表会が東京で行なわれた。すでに、年初の「デトロイトショー」(北米)や「ジュネーブサロン」(スイス)ではお披露目されていたが、日本国内で発表されたのは初めてだ。レクサス『LS』は、政治家や大企業の経営者が社用車として乗っている日本を代表する高級車だ。ほぼ国内でしか販売されていないトヨタの『クラウン』とは違って、世界中に輸出されている、日本を代表するクルマだ。

 先日もニュースを見ていたら、ヨーロッパの国際会議でどこかの国の首脳が『LS』の後席に収まる姿が映った。ドイツやフランスやイギリス、イタリアなど、高級セダンの製造に力を入れている国では、政治家には自国ブランドのクルマに乗せようとする風習があるが、それ以外の国では事情が異なる。それでも、欧州ではヨーロッパ車が選ばれることがほとんどだったから、思わず画面を注視してしまった。

 新型『LS』は、ファストバックスタイルを採用している姿が印象的だ。ファストバックというのは、リアウインドがなだらかに傾斜しているスタイルのことで、それと反対のスタイルをノッチバックという。『クラウン』のように、屋根がスパッと切り落とされ、リアウインドウは切り立っていて、3BOX型と呼ばれることもある。

『クラウン』がそうであるように、フォーマルな用途に用いられることが多い4ドアセダンにはノッチバックスタイルが採用されることが、これまでの常識だった。ノッチバックは保守的なスタイルと言えるだろう。それとは対照的に、ファストバックはカジュアルでスポーティー。

 ところが、ここ数年の欧米の大型4ドアセダンを見ていると、ファストバックスタイルのクルマが増えてきている。『LS』もその仲間入りをしたわけで、ずいぶんと印象が変わった。街中を運転している時、他の車の中から見ると、より印象は変わってくるだろう。発表会のプレゼンテーションで一貫していたのは、安全を追い求める姿勢の強さだった。
「目指したのは、世界で最も安全なクルマです」(レクサスインターナショナルの澤 良宏プレジデント)

 新型『LS』には、レクサスのこれまでの予防安全パッケージ「レクサス・セーフティ・システム+」を発展させた「レクサス・セーフティ・システム+A」が採用されている。その中身は、世界初を謳う「アクティブ操舵回避支援」や「フロントクロストラフィックアラート」、「レクサス・コドライブ」などを装備している。デザインやパワートレインなども少し触れられたが、多くの時間が安全装備について割かれていた。

 これほどまでに“安全”が強調されたレクサスの発表会も初めてかもしれない。いつもは“プレミアム”や“走る喜び”などを強調することが多いのに、だいぶ様子が違っていた。もちろん、安全装備の充実に異論がある人なんていないはず。自動車メーカーが事故を少しでも減らそうと努力する試みは非常に頼もしい。この方向に向けて邁進してもらいたい。

 ただ、安全装備の進化は日進月歩で、世界中の自動車メーカーと関連メーカーが鎬を削っている。個々の装備や技術の採用の早い遅いに意味はない。それが商品化され、確実に効果を上げられるかどうかが重要なのだ。また、個々の装備と技術の採用の背景に高級車としての、レクサスとしての世界観が備わっていなければならないだろう。

 ひとつ残念だったのは、クルマの知能化に際して不可欠のコネクティビティについて、プレゼンテーションでも資料でもまったく触れられていなかったこと。いずれにせよ、安全装備だけに限らず、新型『LS』は“攻めた”モデルチェンジを仕掛けてきたようだ。インテリアデザインなどは、大胆な意匠でまとめられている。発表会は新型『LSの』ごく一端に触れたに過ぎなかったので、近いうちに早く運転してみたい。

文/金子浩久

@DIME編集部

最終更新:7/22(土) 8:30
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