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沖縄生まれのクラフトビール「チャタンビール」で乾杯(沖縄本島北谷町)

7/22(土) 19:10配信

サライ.jp

文/鳥居美砂

1994年の酒税法の改正により、小規模でもビール醸造ができるようになりました。日本酒の蔵元や異業種からの参入、さらには村おこしの一環といった背景もあって、日本各地でビールづくりが盛んになりました。いわゆる“地ビールブーム”です。

その後、ブームに乗って雨後の筍のように銘柄は増えていきましたが、中には土産物の域を出ない品質や、味と価格のバランスがイマイチなビールもあり、当初の物珍しさだけでは長続きせず、その人気に陰りが出てきました。

しかし、造り手の熱意を注ぎ込んだ味わいのあるビールは、その土地にしっかりと根を下ろしました。そして、ビール造りに携わる職人(クラフトマン)が丹精込めてつくったビールは「クラフトビール」と呼ばれるようになり、日本各地の小さな醸造所(マイクロ・ブルワリー)に再び注目が集まっています。

ここ沖縄にも、個性的なクラフトビールが誕生しました。それが、沖縄本島中部・北谷町の海沿いに醸造所を構える「チャタンビール」です。
醸造所に併設された『チャタンハーバー ブルワリー&レストラン』は、ビールの味わいに加えて、東シナ海に面したロケーションも大きな魅力です。沖縄本島でも夕日の名所に挙げられる、北谷町美浜。茜色に染まる空と海を眺めながらのビールは、格別です。

「チャタンビール」の種類と特徴について、醸造責任者の眞境名(まじきな)しのぶさんに説明していただきました。

「現在、5種類のレギュラービールを用意しています。いずれも、沖縄の気候風土にぴったりの味わいです。さらに、季節限定のビールではより“沖繩らしさ”を出すために、沖繩産の原材料を使っています。

では、レギュラービールから具体的にお話しましょう。

『ラガー』はパッションフルーツやマンゴーといったトロピカル・フルーツのような風味があり、すっきりと爽やかな飲み口です。

『ヴァイツェン』は小麦から造るビールで、バナナのような香りが特徴です。原料の小麦は、読谷村にある系列ホテル内の自社農園で栽培したものを使っているんですよ。

『ペールエール』はラガーよりも濃厚で、カラメルのような味わいですが、飲みやすく、料理と相性がいいので食中酒におすすめです。

『IPA(インディア・ペール・エール)は通常のペールエールより、ホップを多めに使って醸造します。苦味が強く、南国的な華やかな香りがします。

『スタウト』はいわゆる黒ビールのこと。ロースト由来の苦味を感じながらも、すっきりと飲みやすく仕上げました」

「一方、季節限定ビールは地元のシークァーサーやタンカンを使った爽やかな香りの『ゴールデンウィート』をはじめ、『月桃ペールエール』では月桃の葉の甘い香りを活かしました。最後に、ふわりとシナモンのような香りが残ると思います。ハイビスカスを用い、ピンク色をしたビールにも挑戦しました」(眞境名さん)

いずれも、沖縄の自然をコンセプトに、眞境名さんが真摯にビールづくりと向き合った自信作です。つまみと一緒にバーで飲んでも、レストランで食事の合間に味わうのもいいでしょう。

「チャタンビール」はここ『チャタンハーバー ブルワリー&レストラン』のほか、『ザ・ブセナテラス』をはじめとするザ・テラスホテルズの各ホテルでも飲めますが、出来たてのクラフトビールと東シナ海の夕景の両方を楽しむなら、ぜひ北谷に足を運んでみてください。

週末はとくに混むので、予約をお忘れなく!

【チャタンハーバー ブルワリー&レストラン】
住所/沖縄県中頭郡北谷町字美浜53-1
電話/098-926-1118
営業時間/レストラン17:00~23:00(L.O.22:00)バー17:00~24:00(L.O.23:30)

文/鳥居美砂
ライター・消費生活アドバイザー。『サライ』記者として25年以上、取材にあたる。12年余りにわたって東京~沖縄を往来する暮らしを続け、2015年末本拠地を沖縄・那覇に移す。沖縄に関する著書に『沖縄時間 美ら島暮らしは、でーじ上等』(PHP研究所)がある。

最終更新:7/22(土) 19:10
サライ.jp