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盛夏の突然死を招く「夏血栓」に要注意 30代が心筋梗塞で搬送のケースも

7/22(土) 8:00配信

デイリー新潮

 今年も夏休みまであと少し。バカンスまでの日数を指折り数える時期になってきた。だが、予報によると、観測史上最も暑かった昨年に続き、今年も猛烈な暑さが予想されているという。この夏一番の暑さとなった7月8日には525人が熱中症で搬送されていることから分かるように、サウナのような「酷暑」が容赦なく日本列島を包もうとしている。

 酷暑の季節といえば、真っ先に思い浮かぶのは熱中症だろう。高齢者の場合、温度の感覚が鈍くなっているため、外で倒れる例だけでなくクーラーをつけないまま部屋で亡くなるケースも問題になっている。

 ところが、熱中症と比べて見過ごされがちな病気が身近にあることをご存じだろうか。それが、夏に特有の脳梗塞や肺血栓塞栓症(そくせんしょう)、そして心筋梗塞だ。最近では、これらは総称して「夏血栓」と呼ばれているが、従来の病気とどう違うのだろうか。まずは夏に発症する脳梗塞の特徴から説明してゆこう。

脳梗塞は夏に多い

 国立循環器病研究センターの統計によると、脳梗塞は夏(6、7、8月)に罹る患者が最も多い。血管が破れる脳出血が冬場に多発するのとは対照的だ。

「脳梗塞が夏に増えるのは理由があるのです」

 とは秋津医院の秋津壽男院長である。

「猛暑が続くと身体は熱を放出するために血管を広げるのです。すると、血圧が落ちて血流が鈍くなってくる。さらに大量の汗をかくことで水分が体外に逃げ、血液が濃くなってしまうのです。ドロドロになった血液の中では血の塊(血栓)が作られやすくなり、それが脳血管で詰まってしまう。これが夏の脳梗塞の原因です」

 それならビヤホールで大ジョッキをぐっとあおれば水分補給になる、と思ったら大間違い。ビールには利尿作用があって逆に水分を外に連れ出してしまうのだ。

 気を付けなくてはならないのは、夏の脳梗塞が一見、健康な人でも罹りやすいという点だ。

 たとえば60キロの体重の人なら体内の血液の量は4~5リットル。外気が暑くなってくると、汗などで500ミリリットルほどの水分ならすぐに体から出てしまう。そのため、血液は1割以上濃くなってしまうのだ。

「血栓はコレステロールが多い人や血液が濃い真性多血症の人に出来やすいのですが、そうでない人も血栓が作られやすくなってしまうのです」(秋津院長)

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最終更新:7/26(水) 18:08
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