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HIS沢田氏が突然「もう一度社長」 スマホ時代「僕にしかできない改革」って?

7/23(日) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 昭和・平成時代を代表するベンチャー起業家で大手旅行会社エイチ・アイ・エス(HIS)などを築き上げた沢田秀雄氏。1990年代に新航空会社スカイマークを設立して寡占状態の航空業界に風穴を開け、開業以来18年間赤字だったハウステンボスを買収するや、わずか半年で黒字化するなど常にその動向が注目されてきました。2016年11月には突然、HISの社長に復帰し、再び同社の経営のかじを大きく切ろうとしています。常に新しいことに挑戦し、立ち止まることを知らない沢田氏のベンチャースピリットはこれからどこへ向かうのでしょうか。独特の嗅覚と実行力で数々の夢を現実にしてきた沢田氏に今の悩みや将来像を語ってもらいます。

■「旅行以外」が増えて… 組織再編が必要に

 HISの会長だった僕が社長に戻ったのは、今の旅行業界の変革を勝ち抜くためです。これまではハウステンボスの社長として経営責任を担い、かなりの時間と労力をこの会社に注いできました。ただ、これからHISを中心にもう一度がんばろうと考えました。ただ、その場合は業務の執行責任を明確にしないといけない。
 ですから会長のままではなく、あえて社長兼務としたのです。最高経営責任者(CEO)ともして、社内外に対して経営の最高責任者であり、業務の執行責任もやるということを表明したわけです。
 もともとHISは海外旅行の会社として誕生しましたが、現在は旅行業だけではなく、色々な分野に進出しています。
 ハウステンボスのテーマパーク事業もそうですし、エネルギーもそうです(編集部注:ハウステンボスで次世代火力発電や太陽光発電事業などに乗り出している)。ロボットの会社もあります。ロボットを使って運営コストを大幅に下げた「変なホテル」の世界展開などホテル事業は次世代の強化分野です。こうして幅(業容)が広がり、会社は旅行業というくくりでは単純にとらえられない組織になっています。
 それがいいか悪いかは別として、この辺で事業部制をきちんと作り、各事業部、カンパニーの社長が経営していく形にしていかないと、どこがどうなっているか分かりにくい状態が続いてしまいます。だから一度僕が戻って整理することにしたのです。

 例えば、ホテルカンパニーは「変なホテル」を展開する事業体です。主力の旅行事業も会社組織で再編し、海外旅行は海外旅行事業部、インバウンド(訪日外国人)受け入れはインバウンド事業部、船のクルーズはクルーズ事業といった形で分けました。繰り返しになりますが、こうした整理をしないと会社は混乱します。現状では、僕しかこういう改革はできないと思う(編集部注:沢田氏はハウステンボス買収などの多角化を社内の反対を押し切って行いました)。旅行事業だけだったら、今の幹部で十分やれますけど。

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最終更新:7/23(日) 7:47
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