ここから本文です

圧倒的な速さを目指して開発された新型トヨタ・ハリアーの2Lターボを詳細解説

7/23(日) 7:00配信

WEB CARTOP

ターボの強大なトルクで圧倒的な速さを手に入れた

 初代から3代目まで、すべてのハリアーの開発に携わり、今回のマイナーチェンジでも開発責任者をつとめた石井隆さんに、新型の走りで求めたものについて伺った。

 石井さんは、ハリアーとともに歩んできたといっても過言ではない。自身の愛車としても歴代ハリアーを乗り継いできたという、ハリアーのすべてを知り尽くしたエンジニアだ。そんな石井さんが、3代目ハリアーの弱点として挙げたのが、スポーティさ。その実現のために導入されたのが2リッターターボである。

 新型で目指したのは、高級感のあるハリアーらしいスポーティな走り。非線形のアクセル制御や専用のESP適合値を備えることで、アクセルのレスポンスやステアリングフィールはよりスポーティな味付けがなされ、低回転から発生する強大なトルクによる「圧倒的な速さ」を実現したという。

 その乗り味実現に大きな貢献を果たしたのが、ねじれ剛性を向上させるパフォーマンスダンパー。従来のようにサスペンション頭部を連結するのではなく、サイドメンバーの前後端に装着されているのが特徴となっている。

「サスの頭部周辺は、もともとボデー剛性が高く作られています。一方、前後端は車体のなかでもっとも遅れて動く部分ですから、パフォーマンスダンパーがすごくよく効く場所なんです。高い操縦安定性は、とりわけ高速道路のレーンチェンジといった場面で強く実感していただけると思います(石井さん)」。

3.5リッターNA並のトルクを1650rpmから発揮!

 今回パワートレインで追加されたのは、ダウンサイジングターボの8AR-FTS型で、3.5リッター自然吸気相当の最大トルクを1650rpmという低回転から発揮。常用域では4気筒ならではのメカニカルロスの少なさから低燃費とすることが可能となる。すでにレクサスNXやRXの200tに搭載されているが、ハリアー用にチューニングされ、最大トルクの350N・mを1650-4000rpmで発生するのは同じだが、最高出力は170kW(231馬力)に抑えられている。

 メカニズム的には、直4のDOHCにインタークーラーターボを装備。ハイオク仕様で圧縮比を10:1と高めにし、無過給時の熱効率を下げないようにしている。燃料供給はポート噴射と直噴を併用したターボ専用のD-4STを採用し、運転状態に合わせて最適な噴射を行なう。

 たとえば静粛性の面ではアイドリング時に作動音が目立つ直噴ではなく、ポート噴射を使う。可変バルブタイミングは吸排気の両方に装備していて、吸気側では可変角がワイドなVVT-iWを採用。吸気行程を大きく遅らせるアトキンソンサイクルとして、ポンピングロスを抑え高膨張比とする高効率運転も可能となっている。吸気ポートは混合気の撹拌を高める高タンブル形として、急速燃焼による高効率化なものとなる。

 エキゾーストマニホールドはシリンダーヘッドにビルトインされ、排気温度をヘッドで落として排気タービンへの熱の負担を下げ、燃料を過剰に供給する燃料冷却を抑えて過給域での燃費悪化を防ぐ。さらにタービンへ与える排気エネルギーを最大限にするため、マニホールドを2経路にして排気干渉を防いでいる。

1/2ページ

最終更新:7/23(日) 7:00
WEB CARTOP

記事提供社からのご案内(外部サイト)

クルマの「知りたい」を完全網羅
新車試乗・最新技術・お役立ち情報 etc……
すべてがわかる自動車メディアの決定版

Yahoo!ニュースからのお知らせ