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レアな復刊本も!専門書店でふれる、サブカルとしての遊郭 [FRaU]

7/23(日) 10:30配信

講談社 JOSEISHI.NET

「ひと昔前ならきわどい趣味だったかもしれない遊郭や赤線も、今はサブカルの一つに取り込まれています」(カストリ書房 渡辺 豪さん)

PROFILE

カストリ書房 渡辺豪さん
2011年頃より、趣味として全国の遊郭跡調査を開始。2年間で約300ヵ所をまわる。2014年から遊郭や赤線にまつわる書籍を出版する「カストリ出版」をスタート。2016年9月、吉原に直営店「カストリ書房」をオープン。

専門書店が掘り起こすサブカルとしての遊郭

もともと遊郭跡調査が趣味だった渡辺さん。出版を始めたのも好きが高じてかと思いきや、その動機は非常に冷静だった。

「調査資料となる本はどれも入手困難。一方で、最近は遊郭や赤線もサブカルの一つに取り込まれ、興味を持っている人はたくさんいる。希少な本を復刊して彼らを助ける方が、もっと効率的に調査が進むと思ったんです」

お客の7割は女性で、一番若い常連さんはなんと中学3年生! 応援したい気持ちから最近学割を始めた。

「あとここは駅から遠いので、足の悪い人にはタクシー代を割引したり。版元だから価格は僕の自由。お互いにとっていいことはどんどんやっていきたいですね」

カストリ書房
東京都台東区千束4-11-12

遊郭カルチャーを読み解く!

『渡辺寛 赤線全集』渡辺寛・著 渡辺豪・編著
60年間“謎の作家”とされていた渡辺寛。その家族を探し出し直撃取材。家族は父に赤線に関する著作があることを知らなかったとか。作品全12編、本人の直筆日記も収録。

『昭和エロ本描き文字コレクション』橋本慎一・著
橋本慎一は昭和40年代に数々のエロ本で活躍、今も現役の描き文字職人。本人がスクラップして整理していたレタリングを中心に、挿絵、インタビューなどを収録。

『全国女性街ガイド』渡辺寛・著
売春防止法が施行される3年前の昭和30年に、著者が一人で全国350ヵ所の赤線地帯を取材。現在では当時の民俗史を知る上でも貴重な資料となっている。

『全国遊郭案内』著者不明
昭和5年に刊行された全国250ヵ所の遊郭ガイド。どんな店がありいくらかかるかなど情報はかなり詳細。当時日本の占領下にあった満州、樺太なども掲載している。

●情報は、FRaU2017年3月号発売時点のものです。