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【月報・青学陸上部】上半期を見た原監督「今年は厳しい戦いになる」

7/23(日) 17:20配信

webスポルティーバ

極私的! 月報・青学陸上部 第37回

 第3回世田谷陸上競技会(世田谷記録会)――。

 5000mには青学大32名の選手がエントリーしていた。青学にとって上半期、最後の記録会となる。「箱根」を狙う選手たちは、ここでしっかりとした走りを見せておかないと夏の2次、3次の選抜合宿入りに響いてくる。中間レベルの選手たちは上半期の練習の成果を示し、監督にアピールしなければならない大事なレースだ。

【写真】東海大2年・館澤亨次が驚異の走り

 当日は天候が心配されたが、雨で少し地面が濡れた程度。日が落ちると時折さわやかな風が吹き、走るには良いコンディションになった。

 レースは仲 正太郎(2年)が先陣を切って8組でスタート。下田裕太(4年)ら主力が走る最終組の17組まで実力に合わせて、選手が各組に出場していく。

 今回、主力組でエントリーしていない選手がいた。中村祐紀(4年)は個人学生選手権後、「状態が今ひとつで、記録会に出てもタイムが上がらないのでやめました」と、この日は選手のサポートに回っていた。5月下旬の関東インカレでリスタートし、個人学生選手権で優勝を狙ったが思ったように走れず、調整に専念することに決めたという。

 他にも関東インカレで上々の走りを見せた鈴木塁人(2年)、序盤好調だった小野田勇次(3年)、富田浩之(3年)も参戦を見合わせた。上半期最後の公式レースの場に主力メンバーが欠けているのはやはり気になるところだ。

 昨年のこの競技会では、それまで調子が悪いと言われていた4年生たちが奮起。主将の安藤悠哉がシーズンベストで走り、茂木亮太も自己ベスト更新をしてトップを獲った。さらに森田歩希、梶谷瑠哉も自己ベストを更新し、後に箱根3区で快走した秋山雄飛もシーズンベストを出していた。この名前を見てもわかるように三大駅伝で活躍した選手たちが、この時期に軒並み調子を上げていたのだ。それゆえ、中村たちのこれからが少し心配ではある。

1月に故障して、3月の後半から走り始めて、5月のインカレの頃には、すでに80%ぐらいの状態に戻ってきていたという。6月の個人学生選手権はエントリーをしていたが出走せず、世田谷でタイムを残せるように調整してきた。そうして、しっかり結果を残したのだ。下田の復調はチームにとって、非常に大きい。

今シーズン、下田自身をはじめ、田村、貞永隆佑(4年)が故障し、4年生が今ひとつの状態が続いていた。原監督から檄が飛ぶこともあった。

「4年生は僕と田村という2枚看板が故障してしまって、中村、吉永も調子が上がらない状態が続いてしまった。それは僕の故障から始まっているんだと思います。僕のところを誰かがカバーしないといけなくなり、負の連鎖が広がってしまったので、これからは自分が結果を出して、その連鎖を断ち切って、いい流れにしていきたい。正直、昨年の4年生は強かったなぁと改めて感じていますし、自分たちはあまりいい状況ではなかったですが、これからしっかりとチームを固めて、夏に向けてやっていきたいと思います」(下田)

 チームの責任を負う姿に4年のエースという自覚が感じられる。昨年は一色恭志という絶対的なエースがおり、彼が出雲、全日本でアンカーを走って青学を勝利に導いた。3冠3連覇達成は、そうしたエースがいてこその偉業だったのだ。下田はそのエースの姿に自分を重ねている。

「昨年はエース、エースと言われても、なかなかそうなれなかったので、今年こそはエースになれるように頑張りたい。そのためには練習でもレースでも、チームを引っ張っていかないといけないですし、一色さんのように頼れる選手にならないといけない。駅伝も昨年は出雲、全日本と結果を残すことができなかったので、今年は三大駅伝すべてで結果を残さないといけないと思います」

 関東インカレでは他大学の下級生の選手たちに、「これも経験、頑張れ」と声をかけていた。そういう姿にも下田の成長やエースとしての振る舞いが見て取れる。もちろん意識だけではなく、走りの部分でもエースたるところを見せることが必要だが、この世田谷でその存在感を示してくれた。

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