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テスラの新型EV「モデル3」、その本当の成功に必要なもの

7/23(日) 19:34配信

WIRED.jp

テスラが「手の届く」電気自動車として発売する最新モデル「Model 3」(モデル3)の納車が、2017年7月28日に迫ってきた。だが勝負はここからだ。成長の鍵を握る最新モデルが真に成功するために、テスラがやるべきことは山積している。

テスラの新型EV「Model 3」について、いまわかっていること

テスラが2017年7月28日から、3万5,000ドル(約389万円)の電気自動車(EV)のセダン、「Model 3」(モデル3)の納車をようやく開始する。完成したモデル3のキーを最初の30組の顧客に手渡したあと、イーロン・マスクは工場にとんぼ返りするだろう。マスクは「手の届く」EVであるモデル3を、2017年の終わりまでに、さらに2万台生産したいと考えているのだ。

実際、生産は急ピッチで進められている。なぜならマスクは、テスラが現在までに販売したEVの総数の2倍以上に相当する50万台を、2018年中に生産するとの“公約”を掲げたからである。

急増するサーヴィス需要に応えられるか

テスラがこれらをすべて納車できたとしても、代金の回収は自動車ビジネスのごく一部でしかない。シリコンヴァレーの企業であるテスラにとっての大きな課題は、おそらく自社のクルマを充電し、さらに修理するインフラを構築することだ。巨大なタッチスクリーンや馬鹿げたほどの加速が購入者を引きつけるかもしれないが、楽に手が届くということは、そうした施設の需要が高まることでもある。

テスラの課題はそこにある。既存モデルの「モデルS」と「モデルX」の所有者は、サーヴィスの予約をとることが大変になり、事故の修理に何か月も待たされたり、忙しいときに充電スタンドに並ばされたりする可能性に懸念を示している。テスラがサーヴィスのキャパシティを3倍にする計画を発表し、充電スタンド網の規模を2倍にする計画を打ち出しているのは、そのためだ。

こうした取り組みは、ピカピカの新型モデルを発表することほど華やかではないかもしれないが、基幹設備の整備はモデル3の成功の鍵を握る。テスラはBMWやトヨタの顧客を引きつけたいと考えている。それには、既存の自動車メーカーにとって修理などのサーヴィスを即日対応するのが当たり前であるように、テスラも顧客が当然と考えているサーヴィスを提供しなければならない。

「他社の顧客を“横取り”したいなら、大幅に異なる体験を提供するようなことは考えないほうがいいのです」と、コロンビア大学教授のR・A・ファロクニアは述べる。「大なり小なり同じ体験を提供すべきでしょう」

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最終更新:7/23(日) 19:34
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