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五輪警備、女性の担い手が不足 愛称や新制服の奇策も

7/24(月) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 2020年東京五輪・パラリンピックに向け、女性警備員の不足が懸念されている。全国の警備員のうち女性は約5%。女性客の身体検査などを円滑に行うため大幅な増員が求められる。警備会社の業界団体は、女性が働きやすい職場環境を整えたり、イメージ向上のため新たな制服や愛称を導入したりすることを検討している。
 「経営者が意識を変えることが最も大切」。東京都警備業協会(台東区)が6月に開いた研修会。警備会社の採用担当者ら約80人が、外部講師の女性の話に熱心に耳を傾けた。
 警備員は立ち仕事が多く体力的な負担が大きいことなどから、女性の応募が少ない。「女性はすぐ辞めてしまうという先入観があり、これまで積極的に採用してこなかった」(都内の警備会社幹部)という事情もある。
 そんな業界に女性を呼び込もうと、同協会加盟の女性経営者15人は15年、「すみれ会」というグループを結成。警備現場での女性用トイレの増設、セクハラ対策、育児との両立策など職場環境の改善策について話し合ってきた。おしゃれな制服づくりについて専門家と議論したりもした。
 大阪府や福岡県の警備業協会と連携し、女性警備員の愛称をつくる検討も始めた。「警備姫」「セキュリティーガール」などの案が出ており、年内にも決めるという。すみれ会の五十嵐和代会長は「警備は『おもてなし』が求められる仕事。多くの女性が憧れる職業にしたい」と意気込む。
 東京五輪・パラリンピックでは女性の観客の身体検査や会場内の女性トイレ、更衣室の巡回などで1日あたり千人の女性警備員が必要ともいわれる。警察庁によると、全国の警備員約53万人のうち女性は約3万人。「このままでは大会を円滑に運営できない」(警備業界関係者)との声は根強い。
 危機感を強める全国警備業協会は今夏、女性警備員の活躍ぶりを紹介するコーナーをホームページに新設する。小沢祥一朗総務課長は「ショッピングセンターなど物腰柔らかな女性が求められる現場は多い。東京五輪・パラリンピックをきっかけに、女性が活躍できる環境を整備したい」と話している。
[日本経済新聞夕刊2017年6月27日付]

最終更新:7/24(月) 7:47
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