ここから本文です

夏は腹見せで温度調節!? ──オフ-ホワイト 2018年春夏コレクション

7/24(月) 12:20配信

GQ JAPAN

テーラードもスニーカーもシャカ系も充実!

凝った編地のケーブルニット、裾に向かって広がる美しい白のパンツ、欧米の消防士の制服にも似ている胸ポケットの大きなパーカ、そして、シルエットは一見クラシックにも見えるナイロン素材のトレンチコート。外出もできるトランクスのようなショートパンツは涼しげである。

【 SF小説『華氏451度』からインスパイアされたオフ-ホワイト 2018年春夏コレクションの全ルックを見る】

テーマは「温度」。20世紀のSF小説『華氏451度』からインスパイア。書物が禁止された未来、本が見つかると焼きに行くファイアマン(本来は消防士の意味)が、そんな世に疑問を持ち目覚めていくストーリー。服や小物のどこかに「TEMPERATURE(温度)」と書かれたマークが付き、アクセントになっている。

これはひょっとすると、意味深いメッセージか? 本を読まない愚民(小説上はそうなっている)になるなよ、とか、地球温暖化に注意しろよ、とか。そういえばショーの始まる前は、タイポグラフィーを使うことで有名な米アーティスト、ジェニー・ホルツァーの協力で、シリアやパレスチナ紛争などに通じるポエムが大きく映し出された。

その場所は、ピッティ宮殿。すなわち今回はピッティ・ウオモからの招待ショーで、この機会をデザイナーのヴァージル・アブローは重要視していた。「ピッティは、テーラーリングについて、グラフィックTシャツと同じメンタリティで語れるプラットフォームなんだ」

たとえば、ソフトなテーラードジャケットに、日本の建築現場で鳶(とび)職人がはいているようなニッカーズ(これが歩くと揺れてクール!)を合わせる、あるいはジャケットやパンツを派手すぎない花柄(これなら着られる!)のジャカード素材で作る、またはクラシックなジャケットに白い透明素材を重ねる……風。そんな、ユース世代と大人の両方を魅了するテーラーリングが、かっこいい。

さらに、来春夏に絶対欠かせない「シャカ系(ナイロン系)」アイテムも充実している。白く透けるステンカラーコートやトレンチは両方、完売必至。パーカではないがパーカ風ともいえるハイネックのシャカ・プルオーバーは、半袖タイプが断然かわいい。また多くのアイテムの腹の部分は、ジッパーで真横に開閉できる。温度調節とデザインの一石二鳥である。加えて、ヴァンズとの新作コラボスニーカーや、ナイキのエア・ジョーダン1とのコラボなど、相変わらず小物にも注目だ。

そういえばナイキとは、米ヴォーグ編集長アナ・ウィンターのすすめもあり、西アフリカからフランスに移住した家族のいない子供たちによるサッカーチームのために、アブローがユニフォームを制作している。

自身もガーナからの移民の両親を持つアブローは、社会的な視点のあるカウンターカルチャーとして、ミレニアル世代とラグジュアリーを結びつけることのできる特異なポジションを占めるファッションデザイナーといえるかもしれない。

Chiyumi Hioki

最終更新:7/24(月) 12:20
GQ JAPAN

記事提供社からのご案内(外部サイト)

GQ JAPAN

コンデナスト・ジャパン

2017年11月号
2017年9月23日発売

600円(税込)

EXILE AKIRAが登場!ニューヨークのアキラ/いま手に入れるべき禁断のNew It アイテム大行進!!/浅草&錦糸町「酒場ガイド」 濹東綺〝舌〞ほか