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ホットハッチが帰ってきた!(高級車になって)──新型アウディ RS3を試す

7/24(月) 22:01配信

GQ JAPAN

アウディのコンパクトモデル、A3シリーズのなかでもっとも過激な「RS3」がモデルチェンジした。日本導入を目前に、中東はオマーンで河村康彦が試乗した。

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■ホットハッチ・アゲイン

ホットハッチ。それはかつて日本でも人気を博した車種のひとつだった──。

いわゆるハッチバックスタイルを特徴とし、コンパクトなボディながらも、高出力エンジンとスポーツ仕様のサスペンションをドッキングすることで、上級の本格スポーツモデルをも凌駕する運動性能を有する。特に定義があるわけではないが、おおよそそんな成り立ちのクルマが、ホットハッチにカテゴライズされるモデルである。

上級クラス用に設定された大排気量のエンジンを移植すれば、動力性能の向上は容易に可能だ。しかも、ボディやシャシーなど多くの部分を量産モデルと共有することで、比較的安価に作ることができる。そういう理由も手伝って、瞬く間に人気を集めたのだった。

かくして世界の様々なメーカーから登場したホットハッチは、SUVが幅をきかせる今の時代において、その数は随分と減ってきている。特に日本車の世界では、もはやそんな車種は皆無と言ってもいい。スポーツカーであっても「人気はハイブリッド」だったりするのが、この国のマーケットの特徴なのだ。

とはいえ、ハッチバック車ゆえの高いユーティリティ性や、コンパクトさが生み出す日常シーンでの取り回しの良さは、いまでも大きな魅力といえる。ホットハッチという名称があまり使われなくなった昨今でも、欧州ではまだまだ高い人気を誇っている。

そんな状況のなか、新開発エンジンの搭載などによりライバルを圧倒する走りのポテンシャルと、セダン・モデルを新たにラインナップにくわえ、かつてのホットハッチを現代風に解釈したスポーツモデルが登場した。それが今回紹介するアウディ発の新型RS3シリーズだ。

■新開発の5気筒エンジン

RS3にセダンが追加された理由について、アウディは「主に中国やアメリカなど、セダン人気が高いマーケットのための対応」と説明する。日本や欧州などでは、依然としてハッチバックの人気が高いのが実情だが、それでも「ホットでコンパクトなセダンが欲しい」というユーザーにとっては、見逃すことのできないグッドニュースだろう。

ボンネットの下には、アウディが「Sトロニック」と称するDCT(デュアルクラッチトランスミッション)と組み合わせて横置きする排気量2480ccの直列5気筒4バルブDOHCエンジンが収まる。2015年に登場した先代RS3にもおなじ排気量でターボ付きのエンジンを搭載していたが、実は新型が採用するユニットとは別モノだ。

アルミ製クランクケースや、中空クランクシャフトの採用などで26kgもの軽量化を実現し、また従来の直噴から、直噴とポート噴射を併用するインジェクション・システムに変更することで高性能化。最高出力を367psから400psへ、最大トルクを465Nmから480Nmへと上乗せしているのが、新型の心臓なのだ。

いっぽう室内に目を移せば、昨今のアウディ各車が売り物とする「バーチャル・コクピット(従来のメーターパネルを高精細液晶に変更し、速度計や回転計だけでなくナビなど運転に必要なさまざまな情報を表示する)」や、最新のドライバーアシスタンスシステム/コネクティビティの採用など、改めて最新モデルとしての各部アップデートを図っていることも、見逃せないトピックだ。

ちなみに、ハッチバックとセダンにおけるスペックの違いはほとんどないが、ホイールベースは同一ながらリア・オーバハングを延長したことで、全長はセダンの方がハッチバックより144mm長い。車両重量の増加はわずかに5kgというのが、カタログ上の表記となる。

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最終更新:7/24(月) 23:34
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