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最悪の前半はなぜ回避できなかった? U-20日本代表が結成以来アジアで初失点、初黒星…

7/24(月) 18:27配信

SOCCER DIGEST Web

指揮官も「あんなに消極的になってしまう理由は何だったのか……」と絶句。

 前半のゲーム内容を思えば、敗れるべくして敗れた試合だった。U-23アジア選手権予選の第3戦で迎えた東アジアの眠れる獅子・中国との対戦において、U-20日本代表は何とも厳しい試合をしてしまった。内山篤監督が率いたこの2年半。アジアの公式戦ではいまだ無失点を誇ってきたチームだったが、その記録も途絶える形で1-2の敗戦を喫することとなってしまった。
 

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 東京五輪世代でチームを組んでいる日本と異なり、中国は2歳年長の選手たちで構成されたチームである。日本で言えば、南野拓実や中村航輔、三浦弦太、井手口陽介といった選手たちの世代だ。その中にはかつて富山や福岡でプレーしていたDFコ・ジュンイのような選手も含まれている。「フィジカル面では中国が上だった」というMF遠藤渓太の言葉は率直な実感ではあるのだろう。もっとも、「中国が強いから負けた」と言えるような試合ではなかった。
 
 どんなチームにもまずい試合をしてしまう時というのはあるもので、たとえば昨年のU-19選手権予選の初戦となったイエメンとのゲームも「最悪の前半」だった。ただ、この時の理由は明白で、初戦のプレッシャーの中で平常心を保ったプレーができなくなってしまったことが要因だった。ないに越したことはないが、若い選手たちにはありがちなことである。「それもまた経験」と言える失敗だった。
 
 だが、今回はどうだったか。「疲れもあったのかもしれない」と遠藤も首をひねり、内山監督も「あんなに消極的になってしまう理由は何だったのか……」と絶句してしまうような流れだった。
 

センターバックからの持ち出しがひとつのポイントに。

 4-4-2の日本に対して、中国の布陣は4-1-4-1。日本のダブルボランチは二人のセントラルMFの監視下にあり、その後方にアンカーも控える形だ。中盤中央は数的不利。ボランチだけで運ぶのは難しい。定石からいけば、逆に数的優位になっているセンターバックの2枚で相手の1トップをはがしてボールを運んでしまうのがベストだ。板倉滉と中山雄太はともにボランチもこなせるほどの技術の持ち主であり、そもそも、そうした狙いもあるからこそ、この二人のような選手をセンターバックとして並べている。後方から主導権を握っていくのはチームとして徹底していた部分でもあったはずだが、この一戦ではどうにも上手くいかなかった。
 
 守備の問題は逆に2トップが起点だった。田川亨介(鳥栖)と旗手怜央(順天堂大)の前線コンビは、戦術的な動きを含めた守備力という点では不安のある二人である。コンビを組んで日が浅いということもあるだろう。出発前に行なわれたユニバーシアード日本代表との練習試合でもそうだったのだが、この日もボールの追い方がチグハグで守備のスイッチが入らない。前半途中からはむしろ中国に主導権を握られる展開となり、前半終盤に2点を失う「最悪の流れ」に陥ってしまった。
 
 後半から前線にFW小松蓮(産業能率大)が投入されると、DFを背負うプレーが苦手な前半のコンビと異なってターゲットにもなれることから、全体の動きが良化。指揮官から厳しい指示も出たというセンターバックコンビもしっかりボールを持ち出す本来のプレーを取り戻し、前後が噛み合うようになった。54分に遠藤が1点を返しているが、これもさかのぼっていくとセンターバックのボールを持ち出すプレーが起点になっている。

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最終更新:7/24(月) 18:27
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