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松居一代の動画をついつい観てしまう「ベタ」で「古典」な演出術 ユーチューバーにはマネできまい

7/24(月) 14:01配信

現代ビジネス

 6月27日の「1年5ヶ月も尾行されている」というブログを皮切りに、YouTube、ブログ、Twitterを駆使して、夫である船越英一郎を攻撃し続ける松居一代。

 その騒動は、テレビのワイドショーをはじめ、週刊文春・週刊新潮のライバル誌対決や、さらにここ数日で法廷闘争にまで発展しています。

 性生活も含めて暴露した、ある種のリベンジポルノともいうべき内容を一方的に垂れ流す「松居手法」については、ネットを中心に多くの批判的意見が出ています。

 当初は積極的に取り上げていたワイドショーでも、本件を報道することで話題の拡散に貢献してしまっているのではないか、という反省の弁が出てきました。

 議論百出のこの話題。しかし、ここではその行動の是非は一旦横に置き「なぜ、みんな松居一代の流すコンテンツをついつい見てしまうのか」ということについて書きたいと思います。

テレビ的な演出

 「もういい加減にしろ」「そんなものは見たくない」と口では言いつつ、なぜ、多くの人が松居一代動画を再生してしまうのでしょうか。

 もちろん、芸能人の私生活という世間の野次馬根性をくすぐる内容だから、というのは大きい理由ですが、それだけではないように思います。

 彼女の次々と発表する動画が、テレビ的に使い古されたいわゆる「ベタ」な演出で作られていることも、ひとつの理由なのではないかと思うのです。

 松居一代が動画を発表し始めたとき、「還暦ユーチューバー」などと揶揄されていましたが、彼女の動画は数多くいるユーチューバーのそれとは一線を画します。

 一般的なユーチューバーの動画は、5分から10分くらいの短い時間に情報を詰めるために、引っ張ったり溜めたりということはあまりしません。

 内容自体も深い意味はなくインパクト勝負なので、サクサクと進んでいき、ひとつひとつの動画が視聴者の心に残ることはないと言えるでしょう。

 しかし松居動画は、コンパクトにまとめるなどという目線は一切なく、いかに伝えたいことをインパクト強く、多くの人間に伝えるかということに重きを置いています。

 それを突き詰めた結果なのか、多くが地上波テレビでありがちなベタな手法で演出されており、ネット動画としては極めて異質なものになっているのです。

 例えば第2弾動画のオープニング。

 「真実の告白、私松居一代は週刊文春にだまされました」「妻・松居一代を欺き続けた船越英一郎裏の顔」「船越英一郎が飲み続けているバイアグラ100mg」というパワーワード満載のテロップが、いきなり矢継ぎ早に表示されます。

 これはひと昔前のワイドショーを思わせます。

 今でこそ、新聞や週刊誌の見出しを引用するだけになっているワイドショーですが、かつては、このようにインパクトの強い見出しを話題毎に出すのが通例でした。

 刺激的なフレーズで視聴者を惹きつけ、その後の内容を見させる。それが当たり前の時代がありました。

 これは、松居一代の夫・船越英一郎が主戦場とした2時間ドラマでも一時多く見られ、無駄に長いインパクト重視のあおり文句が、新聞のテレビ欄におどったものでした。

 そしてこの動画のラストでは、次回以後の展開に引っ張るかのように半年前に撮影した船越英一郎の映像も載せられていました。

 これはまるで、ドラマのラストシーンでスタッフロールが流れ終わった後に、続編をにおわせる映像が流れるかのようです。

 次に期待を持たせるこういった演出もまた昭和的かと思います。

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最終更新:7/24(月) 14:01
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