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バス会社を次々買収、「みちのり」とは何者か

7/24(月) 5:06配信

東洋経済オンライン

 みちのりホールディングス(HD)という会社をご存じだろうか。福島交通(福島県)、茨城交通(茨城県)、関東自動車(栃木県)などのバス会社や湘南モノレール(神奈川県)といった鉄軌道会社を傘下に抱える。いまやバス業界の一大勢力だ。しかも同社の傘下には乗客だけでなく宅配便の荷物を載せて運ぶ路線バスもある。

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 2015年に日本初の貨客混載バスが運行開始した。これはみちのりHD傘下の岩手県北自動車(岩手県)とヤマト運輸の連携で実現したものだ。バスの名称は「ヒトものバス」。大型バスの後部を改造して設けた荷室に宅急便の荷物を載せ、盛岡市から宮古市への宅急便運送を1日1便行う。

路線バスは過疎化による利用者減、宅急便はドライバー不足、両者が抱える悩みが一挙に解消する。座席11席を荷台に改造し、バスの側面に荷物専用の扉まで設けた本格的な貨客混載はこれが初の事例だ。

 言われてみれば誰でも思いつきそうなアイデアだが、日本初の試みだけに、実行するのは一筋縄ではいかない。それまで効率的に機能していた仕事の手順を変える必要があるからだ。

■「まずは実現すること」を優先した

 たとえば、バスの一部を荷室に変えると当然ながら定員数が減る。利用者が減っている状況下で問題は少ないとはいえ、曜日や時間帯によっては満員になることもある。客を残して発車するわけにいかないので、2台目のバスを確保しておく必要がある。こうした手間を厄介に思う人も現場にいたかもしれない。

 ヤマト運輸も事情は同じ。確かに効率化にはつながるが、業務手順は今までとは大きく変わるからだ。

 「実現が最優先。お互いに妥協すべきところは妥協しましょう」。みちのりHDの松本順社長は、経済界の集まりでたまたまヤマト運輸の木川眞社長(現ヤマトホールディングス会長)の姿を見つけ、こう提案した。「そうですね」。木川社長も即座に同意し、プロジェクトは一気に進み出した。

 「簡単にできるはずがない」と思っていた現場のスタッフも丁寧な説明を重ねた結果、納得してくれた。「納得してもらえれば、信念を持って仕事をしてくれます。だから説明を重ねることは苦ではありません」と、松本社長はこともなげに言う。

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