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頂上決戦に不安あり? 楽天、ソフトバンクに見る一、二番の役割の違い

7/25(火) 11:40配信

週刊ベースボールONLINE

 いよいよパ・リーグで7月3度目の首位決戦が始まる。

 2強を形成する首位・楽天と2位・ソフトバンクのゲーム差は7月24日時点で1.5。実はこれ、6月30日の試合終了時点のゲーム差とまったく同じだ。7月に入って常にマイナス1.5(楽天の消化試合が少ないことから生じる)からプラス1.5の間で推移した両者の差だが、月間勝敗は同じ11勝4敗。ともにハイペースで勝ち星を積み上げ、3位以下を大きく引き離すことになった。

 両者は開幕からのチーム打率が同じ.268で、防御率は楽天の3.08に対し、ソフトバンクが3.14。これだけ見ると非常に似たチームバランスであるようにも思えるが、細かく見ていくと、かなり違う。

 今回は、その中で打線の違いを記録から見ていこう。

 楽天打線最大の特徴は、超攻撃的一、二番コンビの存在だ。一番は2年目の茂木栄五郎、故障離脱後は島内宏明が担い、二番にはペゲーロがいる。チームの打順別打率では一番が.304、二番が.307で、2ポジションで稼いだ打点は、チーム全体の361打点中、なんと113打点となっている。クリーンアップ3人で117打点だから、このすごさが分かるだろう。

 現在右ヒジの故障で離脱中の茂木が12本塁打、ぺゲーロは21本塁打と長打力がある一方、打順別の犠打では一番が4、二番が0となっている。九番打者の犠打が26だから、“つなぐ”ではなく、この2人で一気に得点を奪い、勝負を決める超イケイケ打線を組んでいたのが分かる。

 対してソフトバンクは一番が打率.233、二番が.277で、打点は全体の390打点中、55打点。その分、クリーンアップ3人は201打点だ。犠打も一番が14、二番が38。こちらは一、二番はあくまでチャンスメーク。それを柳田悠岐、内川聖一、デスパイネのクリーンアップで得点する、いわばオーソドックスパターンだ。

 これはいい悪いではなく、役割の問題に過ぎないが、ここに来て楽天はペゲーロが全治3週間とも言われる離脱。最大の特徴である強打の二番が消え、一番定着後、素晴らしい活躍を見せている島内も長打力では茂木に劣る。果たして梨田昌孝監督は、新二番に誰を置くのか。それにより楽天の攻撃パターンはまったく違ってくるはずだ。

 一方、実はソフトバンク打線の7月の月間打率は.248、楽天が.279だから大きく引き離されている。ソフトバンクは、それを防御率2.22の投手陣が支えている形だ(楽天は3.04)。三番の柳田は打率こそ.364だが、ホームランは3本、四番の内川は相変わらず振るわず.156、デスパイネが.245……。自慢のクリーンアップが完全に湿っている。

 互いに打線のストロングポイントに不安を抱えての戦いだが、特に楽天は新打線を最初に試すのが、ソフトバンクとの3連戦となる。これもまた、3年ぶりの優勝に向けた試練なのだろうか。

写真=高塩隆

週刊ベースボール

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