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教育こそ「希望」、アジア初・先住民族の学校

7/25(火) 18:31配信

オルタナ

テレビで、代々その土地に住む先住民族の人たちの暮らしを見ることが増えてきました。伝統工芸の織物や装飾物、独自の文化、自然豊かな大地…。その美しさに、心奪われる方も多いと思います。

しかし、中には「貧困」や「差別」の壁を抱え、未来を模索する人たちがいます。「教育」こそ、未来への鍵――。フィリピンに誕生した、アジア初の先住民族の若者のための学校「パムラーンセンター」。そこで学ぶ生徒たち、そして日本から彼らを支援するNPOを紹介します。(JAMMIN=山本 めぐみ)

「差別」と「貧困」、「文化の消失」に苦しむ

フィリピンには、約110の先住民族が暮らしています。それぞれ独自の文化や言語を持ちながら、長い間差別され、国からも十分な支援を受けられない状態にあったといいます。

「国の開発から取り残され、水道やガス、電気、医療、交通や教育などの公的サービスが整備されず、放置されてきた歴史がある」。そう話すのは、認定NPO法人ホープ・インターナショナル開発機構(愛知・以下ホープ)の職員で、フィリピンの教育事業を担当する大村絵玲奈(おおむら・えれな)さん(29)。

「今でこそ偏見は減ってきているものの、先住民族出身の若者たちは『差別されたくない』と出身を隠して生活するような状況」だと言います。

若者たちが自分たちの部族に誇りを持てないまま、古くから継承されてきた独自の文化が失われていってしまうという課題がありました。また、インフラが整備されていない中、先住民族の多くは農業で生計を立てており、季節や天候によって収入が左右され、貧困が蔓延していることも課題でした。

アジア初・先住民族の若者のための学校

フィリピン・ミンダナオ島ダバオ市のサウスイースタン・フィリピン大学に併設された「パムラーンセンター」は、アジア初の先住民族のための高等教育機関です。先住民族の若者たちが、自分たちの文化に誇りを持ち、それを生かしながら現代社会と共存する社会を目指して設立されました。

先住民族のコミュニティーに合わせ、1小学校の教員になるコース、2社会起業家ついて学ぶコース、3持続可能な農業について学ぶコース、4自分たちの民族や他の民族の歴史・文化について学ぶ人類学のコース、の4つのコースがあります。

生徒たちはここで学びながら、自分たちの部族に伝わる文化をどう生かして行くか、実践的な知識を身につけることができます。

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最終更新:7/26(水) 14:15
オルタナ

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