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「論破したら勝ち」は間違い。議論で重要なのは「よりよい結論」を導き出すこと

7/25(火) 8:10配信

ライフハッカー[日本版]

「キミはUFOが存在しないと言うのか? では、UFOが存在しないことを証明してくれよ。そうじゃなきゃ、UFOが存在しないなどと言わないでくれ」

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「『こんにゃくダイエット』は75%の人が効果的だって言っているよ」

「わたしと仕事、どっちが大事なの?」

(「プロローグ 議論が強くなる秘訣とは?」より)

これらの会話には「論理の落とし穴」があると指摘するのは、『「わたしと仕事、どっちが大事?」はなぜ間違いなのか?』(谷原 誠著、あさ出版)の著者。法律事務所の代表であり、ニュース番組の解説などでも活躍する弁護士です。

「論理の落とし穴」は、世の中にはたくさんあるもの。しかし、「なぜ間違いなのか」をきちんと理解しなければ、論理の罠にはめようとする人たちに丸め込まれてしまうばかりか、自分自身が上記のような言葉を連発し、周囲に「話の筋が通っていない人」という烙印を押されかねないといいます。だからこそ、「論理的な会話力」を磨くことが大切だという考え方。そして、そのために有効なのが「弁護士」の思考パターンにあるというのです。

とはいっても、いまから法律学を学んだり、論理学を一から勉強するのは現実的には難しいもの。そこで本書では、著者がこれまでに発見した「論理的に考え、会話する秘訣」をわかりやすく解説しているわけです。第1章「なぜ『論理力』が必要なのか?」から、いくつかの考え方を抜き出してみましょう。

論理で追い詰めすぎてはいけない

人は誰しも、自分を論理的に正当化しようとするもの。それは、自分が論理的でありたいと願っているからです。したがって、自分の論理を徹底的に破壊されると、自分自身が破壊されたような気がして、自尊心が傷ついてしまう。そして自尊心を傷つけた相手を恨むことになるわけです。

なお、このことに関連し、ここでは「北風と太陽の物語」というイソップ寓話が引き合いに出されています。

あるとき北風と太陽が、どちらが偉いかを巡って論争していました。

しかし、結論がなかなか出ません。そこで話し合った結果、目の前にいた旅人のコートを脱がせたほうが偉いということにしよう、となりました。

まずは北風が強い風を旅人に吹きつけ、力でコートをはぎとろうとします。

しかし、旅人は、風が強くなればなるほどしっかりとコートを身にまとい、剥ぎ取られないようにしました。

結局、北風はついに旅人からコートをはぎ取ることができませんでした。

次は太陽の番です。太陽は旅人に微笑みかけ、暖かい日差しを送り続けました。

その結果、気温は上昇し、旅人は熱くなってきて、しまいにはコートを脱いでしまいました。

この勝負は太陽が勝利を収めたのです。

(35ページより)

相手を論破して従わせようとするのは、強い風で旅人のコートをはぎ取ろうとするようなものだということ。強引に力でねじ伏せようとすると、人はそれに反発し、従うまいとするもの。相手を納得させようとするなら、北風のように徹底的に相手を攻撃するのではなく,

太陽のように、「相手がどうすれば納得するか」をまず考えることが大切だという考え方です。

多くの場合、人は感情によって結論を決め、それを論理で正当化します。人を動かしたければ、論理で追い詰めてはいけないのです。

人を動かすためには感情を動かすことです。そして、議論において論理は、その結論を正当化するために用いるのです。(37ページより)

たとえば、テレビショッピングでのダイエット器具の販売方法を考えてみましょう。初めに価格が出てきて、「この器具は、1万9800円です。しかし、分割払いも可能で、金利は当社が負担します。分割で払えば、1ヵ月に1度、外食を我慢すれば買えるので、お買い得です。さあ、いますぐお電話を!」といわれても、電話をする気にはならないでしょう。

しかし自分の体型を気にしている人が、「この器具を使うことで引き締まった体の映像」を見せられたとしたら、「私もこうなりたい! この器具を欲しいな」と感情が動く可能性が出てきます。そのタイミングで、「この器具の気になるお値段は…」としたほうが、何倍も購入率は上がるはずだということ。なぜなら、初めに相手の感情を動かしたあとで、理性に訴えかけているからです。(34ページより)

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