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J3に降格したチームがハマる底なし沼の正体。北九州は抜け出せるか

7/25(火) 7:53配信

webスポルティーバ

 7月22日、味の素フィールド西が丘。J3リーグ第18節、敵地に乗り込んだギラヴァンツ北九州は、1-2でFC東京U-23を下している。試合終盤は選手交代によってU-18のようになった相手チームに追撃されて手を焼いたが、“大人の意地“を見せて、どうにか勝ち点3を稼いだ。8位に沈んでいた順位をひとつ上げたが、J2昇格条件の2位以上にはまだ遠い。

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「前半、後半と、いい時間で点が取れました。その後の戦いでは課題が出たと思いますが、後期スタートで勝てたのでよかったです。フィジカルや戦い方の面で整理していきたいですね」(北九州・原田武男監督)

 昨シーズン、J2から降格した北九州は1年での復帰を目指すが、その道のりは平坦ではないだろう。2014年からスタートしたJ3。実はこれまで5チームがJ2から降格(ガイナーレ鳥取、カターレ富山、大分トリニータ、栃木SC、北九州)しているが、大分しか復帰できていない現実があるのだ。

 はたして、カテゴリーの降格がもたらす困難とは──。まず、J3では選手のサラリー面が厳しくなる。J1選手の平均月収は約150万円、J2では約50万円と言われる。それがJ3では10万円台にまで落ちる。J3クラブは「3人以上がプロ契約」だが、それ以外の選手の給与は限られる。多くの選手にとって、後がない。

 クラブとしても、1年での昇格は至上命題になる。降格したクラブはその年、J3の平均以上のサラリーを支出することになる。だが昇格に失敗した場合、その戦力は維持できなくなる。スペイン語、イタリア語、ポルトガル語では、下部リーグを「地獄」と表現するが、これは降格したときのダメージを指している。底なし沼や蟻地獄にはまった感覚だろうか。

「降格したら次のシーズンに戻らなければならない。それに失敗すると、下に引きずり込まれる。資金繰りが苦しくなり、選手は自信を失い、昇格の体力が尽きる」

 これは欧州サッカーリーグで言われる鉄則で、当然ながらJリーグにも当てはまる。降格した場合、まず収益が落ちる。同時に、チームの求心力が落ちるのだ。

 例えば2013年にJ2からJ3への降格が決まって以来、這い上がれずにいる鳥取は、J2時代に平均4000人以上だった観客が、今や1000人台に落ち込んでいる。このように集客が半分以下になるという現実がある。さらにメディアなどへの露出が減ってチームとしての魅力が下がり、スポンサー獲得が難しくなる......そんな負の連鎖が起こる。一度落ちた穴から這い上がるには、エネルギーが必要になるわけだが、落ちたクラブはそもそも勢いを失っている。

「1年で戻る。それだけで戦ってきた。決して負けられない、という気持ちで」

 昨シーズン、J2・J3入れ替え戦で栃木SCを取材したとき、スタッフがそう洩らしていたが、結局、昇格は果たせなかった。

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