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楽しく安全な山ハイクをするための事前準備とマナー

7/25(火) 11:30配信

旅行読売

■常に細心の計画を
 バスや鉄道を一便逃すと、便数が多い都会と違って時間のロスが多い。そのために山中で慌ててしまい、疲れが出たり、最悪の場合、事故につながることもある。
 コースタイムには休憩や昼食時間は含まれていないので、実際には、1.5倍程度の時間がかかると考えよう。これを勘違いすると、特に帰路のバスや列車に間に合わないのではと不安になり、下り道で急いで足を痛めることさえある。特に夏山は、午後から天気が急変する場合もあるので、早立ち、早帰りの余裕のある歩行計画を立てることをおすすめしたい。

■便利なスマートフォンだが……
 肌身離さず持っているスマートフォン。地図や天気予報を見たり、写真を撮影したりと、便利このうえない。が、注意しなくてはならないのは、電波が圏外にある時に使おうとするとバッテリーがあっという間に減ってしまう。歩行中は電源を切っておこう。
 定番の必需品として、地図、コンパス、雨具、タオル、ヘッドランプ(懐中電灯)、飲み物などだ。雨具は、天気にかかわらず必携。レインウエアは両手が空いて歩きやすいし、防寒着としても使える。念を入れるなら救急薬、健康保険証、日焼け止めクリーム、虫除けスプレーなども必要。今年は熊の被害が多いから熊除け鈴も持っていこう。

■どんな服装で歩くといい?
 基本は長袖シャツに長ズボン。動きやすく雨に濡れても乾きやすい登山用速乾性素材のものがベスト。Tシャツでもいいが、夏でも天候や標高次第で寒くなることもあるので、重ね着で調整する。日差し除けと頭部保護になる帽子は被りたい。
 靴は、履き慣れたトレッキングシューズか登山靴を。透湿性素材の靴だと内部がムレないので快適だ。靴下は薄手よりも厚手の方が靴ずれしにくい。それでも心配なら、靴ずれができそうな箇所にワセリンやロウ、石けんを塗っておこう。

■雷や熊との遭遇時は?
 雷が鳴り始めたら、山小屋などの施設に避難するか、立ち木の周辺を避けて少しでも低い場所に移動して姿勢を低くする。金属製品が落雷を誘因することはない。
 熊も人間の気配を感じたら通常は回避する。不運にも近距離で鉢合わせしてしまった場合、特に子連れの母熊は子を守ろうと必死で攻撃してくる可能性がある。こちらの存在を知らせるために、熊除け鈴を鳴らしながら歩くといい。

■トイレはどうする?
 緊急時は林の中ですませるのもやむを得ないが、水場や湿原の近くを避け後始末もお忘れなく。登山者が多い場所では、携帯トイレの使用を呼びかけている山もある。また山岳地のトイレでは維持管理に100円程度のチップを求めるトイレもある。どちらも協力したい。

【守りたいマナー】
1.ゴミはすべて持ち帰る。
2.草花や昆虫類を採取しない。
3.狭い登山道で後者に追いつかれたら道を譲る。
4.ペットの連れ込みは禁止看板がなくても自粛する。
5.野生動物にエサを与えない。人間の食べ物の味を覚え、農作物の鳥獣被害を増やす原因となるだけでなく、健全な生態をも乱す。
6.写真撮影などの際、ロープが張られている場所に立ち入らない。
7.湿原では木道や桟道だけを歩く。湿原の表面が踏み固められると植物が生育できず荒廃が進む。
8.タバコは周囲に配慮したい。山火事の危険もあるので、吸い殻は携帯用灰皿へ。


文/山岳ライター 日野東

最終更新:7/25(火) 11:30
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