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8位通過から銀メダル。平井コーチは「あれが大橋悠依なんですよ!」

7/25(火) 18:41配信

webスポルティーバ

 世界水泳競泳2日目、7月24日の女子200m個人メドレー決勝。大橋悠依(東洋大)の銀メダル獲得と今井月(るな/豊川高)の5位に、平井伯昌コーチは「試合前に大橋のメダルの可能性があると言わなかったのはズルかったけど、本当に惜しかったルナも含めて『メダルもあるな』とこっそり狙っていたんです。もちろんふたりには『狙え』とは、はっきり言わなかったけど、大会の前にはこっそり話していました」と明かす。

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 だが、前日の予選と準決勝での大橋は、そんな気配をまるで感じさせなかった。予選は2分11秒44で8位通過。準決勝は予選から2分07秒台を連発するカティンカ・ホッスー(ハンガリー)を筆頭に、6選手が8秒台と9秒台に入っているにも関わらず、大橋は2分10秒45のギリギリ8位で通過した。むしろ7位通過ながらも、自己ベストを出していた今井の方に勢いを感じるほどだった。

 それでも大橋のゆったりとした雰囲気が変わることはなかった。予選のあとのコメントでは、「150mまでは1分39秒57のベストラップなので、自分の感覚もタイムもいい感じで泳げていると思う。最後のフリーは様子を見て泳ぎました」と、世界大会初出場とは思えない余裕っぷり。

 さらに準決勝では、「できればここで自己ベスト(2分09秒96)を更新しておきたかったんですが、前半はしっかり入れているし、泳ぎに関しても気にするところがない感じで落ち着いています。最後のフリーは隣のシボーン・オコーナー(イギリス・自己ベスト2分06秒88でリオ五輪2位)が近くにいたので、自分も油断したかなと思う」と平然と話していた。

 初めての世界大会。少しでもメダルを意識していたら、3位と1秒近く差がある8位通過は焦りを感じて当然だ。だが平井コーチは「彼女は流しの天才だから」といい、本人も「最後のフリーは流したというか、思い切り行ってはいなかったです」と笑いながら答えていた。さらに大橋は、「(準決勝の)150mまでのラップを見ても状態は悪くないのはわかっていたし……。逆に8位通過すると、決勝の選手紹介は最初に入場できるので、スタートまで時間があるとか、8レーンだから周りを気にせず泳げるという風に捉えていました」と、その状況をプラスに考えていたのだ。

 まさに平井コーチが「あれが大橋悠依なんですよ!」という”大物感”ともいえる度胸のよさ。決勝のレースではそれを存分に発揮した。

 最初のバタフライは「練習ではずっと7秒台で入る練習をしていたんですが、日本選手権でもジャパンオープンでもできていなかった。それをこの世界選手権で実現できたのはすごくうれしい」と言うように、3番手につけた。そしてそこから落ちることなく、背泳ぎ(32秒62)、平泳ぎ(37秒34)と泳いで、3位以内を確実にすると、最後のフリーでは、30秒28のベストラップで2位に上がり、自己記録を2秒以上更新する2分07秒91の日本記録で銀メダルを掴み取った。

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