ここから本文です

かつての「スーパーひたち」651系、なんと「普通列車」として常磐線に復帰!

7/25(火) 8:50配信

HARBOR BUSINESS Online

 東日本大震災で大きな被害を受けながらも、線路移設などをおこない不死鳥のように復旧を遂げつつあるJR常磐線。

⇒【画像】改造され「スワローあかぎ」として高崎線で運行される651系

 何かと話題の多い同線に、今度は「常磐線の顔」として親しまれていた「タキシードボディーのスゴイやつ」が普通列車となって帰ってくる。

 JR東日本が、長年に亘って特急「スーパーひたち」として親しまれた白とグレーの651系交直流電車を、7月22日より福島県内のJR常磐線で普通列車として運行再開することを発表したのだ。

◆2015年に常磐線から姿を消していた「タキシードボディーのスゴイやつ」

 651系はバブル真っただ中の1989年3月に特急「スーパーひたち」」(上野-いわき-仙台間)の専用車両としてデビューした。登場時のキャッチフレーズは「タキシードボディーのスゴイやつ」で、白いボディにLEDのヘッドマークを装備した姿は国鉄型車両ばかりであった常磐線において大きな存在感を発揮。のちに登場するE653系の「フレッシュひたち」(上野-土浦間など)とともに、長きに亘って常磐線の中・長距離旅客輸送を支えた。

 しかし、東日本大震災の発生により福島・宮城県内の常磐線が広範囲に亘って不通になると、651系の運行区間は上野-いわきまでに短縮。さらに、2013年3月のダイヤ改正により常磐線特急列車の運用がE657系に置き換えられると、スーパーひたち運用から退いた651系車両の一部は直流区間特化型の「651系1000番代」に改造。改造された車両は2014年3月から「スワローあかぎ」などの高崎線特急列車、2016年7月から小田原-伊豆急下田間の観光列車「伊豆クレイル」として運行を開始するなど活躍の場を広げた。

 一方で、古巣の常磐線での活躍範囲は狭まり、2015年3月を以て完全に姿を消していた。

◆スーパーひたち、7月から福島県で「普通列車」に

 651系が「復活」するのは、JR常磐線の「いわき(福島県いわき市)-竜田(福島県楢葉町)」間。しかも特急列車ではなく、そのまま普通列車(各駅停車)として運行されるという。これまで同区間の普通列車は、一般の普通列車と同様のE531系での運用が主となっていた。

 運行開始は7月22日、車両は4両編成で、もちろん特急料金は不要。同区間での651系復活は東日本大震災が発生した2011年3月11日以来、実に約6年半ぶりとなる。

 いわき市周辺は東日本大震災で大きな被害を受けた地域であり、新たな観光客の誘致も課題となっていたが、651系の「普通列車化」により、青春18きっぷ利用者からも観光目的地として注目を浴びそうだ。

◆復旧すすむ常磐線、2019年度末には「全線開業」へ

 651系復活で注目されるJR常磐線であるが、東日本大震災後には広範囲で運行不能となっていたことも記憶に新しい。しかし、現在は復旧工事も進んでおり、2011年12月に相馬-原ノ町間が、2016年7月に原ノ町-小高間が、2016年12月には相馬-浜吉田間が復旧するなど、徐々運行区間を拡大。そのうち、福島県から宮城県にまたがる約14.6kmは、津波対策として線路を最大1キロほど内陸に移設しての復旧となった。

 この線路移設区間では、以前よりも市街地に近い位置に駅が移転した地域もあり利便性が大きく向上。同区間では仙台への直通列車も走るとあって、駅近くでは復興住宅の整備とともにニュータウンの建設、商業施設、公園の整備なども行われており、町の復興・発展にも大きな期待が寄せられている。

 残る常磐線の不通区間は2017年6月現在竜田-浪江間(いずれも福島県)のみとなっているが、このうち竜田-富岡間は2017年10月21日に、残る富岡-浪江間も2020年3月までにそれぞれ運転再開予定で、常磐線は東日本大震災から約10年をかけて全線復旧する見込みとなっている。

 この夏は懐かしの651系に乗り、震災からの復興を肌で感じ取ってみてはどうだろうか。

※651系を用いた常磐線普通列車の運行ダイヤ(7月22日より)

下り

いわき発9:22→竜田着9:57

いわき発14:42→竜田着15:16

上り

竜田発10:03→いわき着10:37

竜田発15:24→いわき着15:58

※10月に予定される常磐線の運行再開区間延長後は変更されると思われる。

<取材・文・撮影/佐藤(都市商業研究所)>

【都市商業研究所】

若手研究者で作る「商業」と「まちづくり」の研究団体。Webサイト「都商研ニュース」では、研究員の独自取材や各社のプレスリリースなどを基に、商業とまちづくりに興味がある人に対して「都市」と「商業」の動きを分かりやすく解説している。Twitterアカウントは「@toshouken」

※都商研ニュースでは、今回の記事のほかにも下記のような記事を掲載中

・ビックカメラAKIBA、6月22日グランドオープン-「AKIBAビックマップ」形成へ

・高島屋羽田空港店、5月25日閉店-大丸も8月27日閉店、伊勢丹が制した羽田空港の百貨店競争

・GAP渋谷店、5月7日閉店-GAP日本旗艦店の1つ

ハーバー・ビジネス・オンライン

最終更新:7/25(火) 12:42
HARBOR BUSINESS Online

HARBOR BUSINESS Onlineの前後の記事