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「お手伝いさん」はフィリピン人 給料高めでも日本に不可欠、意外な事情って?

7/26(水) 12:12配信

NIKKEI STYLE

 お手伝いさんは外国人――。そんな家庭が日本で出始めました。日本は外国人労働者の受け入れに慎重な国ですが、東京都、大阪市、神奈川県など政府が「特区」と決めた地域では料理や洗濯などの家事を外国人にしてもらえるようになったのです。フィリピンから来た女性が働き始めています。

 政府はこれで「女性の活躍を後押しする」と言います。働く女性が増え、共働き家庭は専業主婦家庭の2倍近くになっています。仕事も家事も育児もこなすのではヘトヘトになるので家事を外注できるようにしよう、というのです。

 日本人が日本人の家事を助けるサービスもあるのに、なぜ海外からお手伝いさんに来てもらうのでしょうか。一つは人手不足への備え、もう一つは日本に外国人をもっと呼び込むためです。東京都は「金融などの高い知識をもった人に海外から来てもらうにはフィリピン人のように英語ができる家事労働者が必要」と考えています。

 世界では外国人のお手伝いさんは珍しくありません。国際労働機関の推計では、世界に約4400万人の女性家事労働者がいます。多くは住み込みで介護なども担います。埼玉県立大学の伊藤善典教授は「イタリアやスペインでは不法就労が多く、低賃金や虐待が問題になっている」と話します。

 日本の特区は「日本人と同等以上の給料」を払う決まりなので、「格安で使おう」といったことはできません。人材大手パソナに所属するフィリピン人のバゴ・マリアデルさんは「日本は安全で働くのには魅力的。仕事が終わった後はプライベートな時間が持てるのもうれしい」と話します。実際に同社がフィリピンで募集すると3日間で約3500人から問い合わせがあったそうです。ただ同社のサービスは1回2時間、月2回で1万円です。高所得者以外にも利用が広がるかは未知数です。

 より多くの女性が働きやすくするには、むしろ家事の「分担」が重要かもしれません。国立社会保障・人口問題研究所の調査では家事の8割は女性が担っています。「家事は女性が」という考えを改めて、夫がもっと家事を担うことも「女性活躍」には欠かせないでしょう。

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最終更新:7/26(水) 12:12
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